不安2 ページ17
こわい…
怖くてもう振り返ることもできない。
このまま家まで走って帰る？
でも、それでもし家が特定されちゃったらもっとマズイんじゃ…
恐怖心と闘いながら必死に考えを巡らせる。
「何かあったらすぐに連絡して」
そう言った風磨の言葉を思い出し、私は迷いもせず通話発信ボタンを押す。
Prrrr…Prrrr…
どうか出てくれますようにと祈りながらコール音を聞いていると
『もしもし』
電話の向こうから落ち着いた声が聞こえてきた。
「もしもし、風磨…？」
風『おん、こんな時間にどーした？』
風磨の声を聞いて、徐々に落ち着きを取り戻す。
「今ね、帰ってるところなんだけど…
なんか…後ろに人が…いる気配がして…」
風『今どこ』
風磨の声が一段引くなった気がした。
「もう少しでマンション着くんだけど…」
風『いや、そのまま通り過ぎてその先にあるセブンに入って』
「えっ…？」
風『つけられてたら家特定されんだろ。
だから、そのまま通り過ぎてその先のセブンで待ってて。
すぐ迎え行くから』
話しながらも風磨がバタバタと支度をしている音が聞こえてくる。
その音を聞きながら私は自宅マンションを通過した。
風磨は電話を切らずに
風『店ん中入るまでこのままで。
とりあえず店ん中入ったら教えて』
「うん…分かった」
バタンとドアが閉まりエンジン音が電話口から聞こえてくる。
背後の気配は相変わらずするけど、私は振り返らずにそのまま歩き続ける。
コンビニの明かりが見えてきて、歩くペースも早くなり、私は飛び込むように店内に入った。
「風磨、着いた」
短くそれだけ言うと
風『分かった。もう向かってるからちょい待ってて』
「分かった…」
そう言って通話が終わり、私は店内を見渡す。
どうやら店内には私と先にいたカップル、それからサラリーマン風の中年男性だけ。
風磨があとどれくらいで着くのか分からないけど、店内にいてと言われてしまい、時間を持て余す。
仕方なく雑誌コーナーで適当な雑誌を手に取りパラパラめくる。
10分ほど待っただろうか…
店内の自動ドアが開く音が鳴り、反射的に視線をやると、黒いダウンに黒のCELINEのニット帽、薄めのサングラスにダボッとしたデニムを履いた風磨がズンズンとこちらへ歩いてくる。
その姿を見た瞬間、心から安心したのは言い過ぎではないと思う。
そして、私の目の前まで来た風磨は何も言わずに躊躇いもなく、私を片手で抱き寄せた。
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匿名 - ？さん» ってか私が読んでいる作品の所に必ず現れますが随分とお暇なんですね(笑) いちいち私が見てる作品の所に来て楽しいですか？(笑) そこまでするって本当笑えますわ(笑) (2023年3月28日 22時) (
レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
？ - 作者様、結という方は間違い探しオタクの荒らしなので無視していいです。最後まで間違い探ししまくってコメント欄埋め尽くした挙げ句最後に嫌味言う時点でもうお察しなので。 (2023年3月27日 23時) (レス) id: ce3d4ae5a1 (このIDを非表示/違反報告)
結 - 続けてのコメントですみませんm(._.)m 最後に主人公ちゃんって靴をつくるメーカー(会社)で 働いていたんでんすね。 物語最初から読んでいる筈なのに分かりませんでしたよ(._.) (2023年3月27日 23時) (レス) id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
結 - こんばんは(*^^*) 更新ありがとうございます。 物語無事に完結しましたね。 ハッピーエンドで良かったです。 物語は完結してしまいましたが。。。 その後の2人が気になります(笑) (2023年3月27日 23時) (レス) @page50 id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
結 - どうもです(*^^*) 更新ありがとうございます。 物語読みました。 今読んだばかりなのにもう続きが気になります。 更新待ってますね。 (2023年3月23日 18時) (レス) @page48 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：プルメリア | 作成日時：2023年1月18日 8時
