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「…ごめんなさい。僕、どうしていいか… わからない」
「……」
その言葉に、首を横に振る。
なんとか涙を止めたくて、瞳を拭いながら顔を上げると
ジェミンは私の顔を覗き込んで、
「…痛かった？」
大真面目な顔して、そう聞いた。
「…あは、あははっ…… もう、鈍感さん」
泣きながら笑ってしまった。
ジェミンは困ったように首をかしげる。
その肌を優しく小突くと、
ジェミンはまだ少し困ったように
それでも、微笑んだ。
「…女心がわかったって言うなんて、100年早いわね。それじゃ」
「…うん、そうみたい。(笑)」
「ふふっ… ごめんなさい。ジェミンは何も悪くないよ」
「ヌナ…」
「…謝らないで。ね？」
彼を安心させたくて、
そして、どこか申し訳なくて 後ろめたくて
微笑んでみせる。
束の間、沈黙。
「……やば、」
…心なしか
ジェミンの頬が、ほんのり 色づいた。
気のせい、だろうか。
それでも、焦った様子のジェミンは
なんだか年相応の少年のように見える。
それが可笑しくて、どこか 可愛らしくて。
顔にかかる白銀の髪に、触れてみる。
ジェミンは私を見て、
参ったように 微笑んだ。
「ふふ、どうしたの？」
「…やばいなって(笑)」
「何が、やばいの」
「……馬鹿にしないでね」
そう言うと、ジェミンは
私をぐっと 抱き寄せて
瞳の端に遺っていた涙に 口づけて
寒がる子猫のように、頬を すり寄せた。
「…もし僕に好きな人ができたら、それはこんな気持ちなのかな、って…」
「……え？」
耳に引っ掛かるような
甘くて、少しだけ掠れた 低い声。
…こんな時まで、用意周到に。
やっぱりここは“遊郭”だ。
それ以下でも、以上でもない。
何故だか がっかりしている自分に失望しながら、
ジェミンの肩を離して その顔を見つめる。
その瞬間、心臓が 音を立てる。
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きむロン - なにこれえッち！！！やだ恥ずかしい！！！（） (2021年3月19日 10時) (
レス) id: 687bfe2f8c (このIDを非表示/違反報告)
ひかるちゃん(プロフ) - 遊郭と韓国アイドルの世界ってなんだか似てるなって思いました (2021年1月25日 2時) (レス) id: a4b03772ec (このIDを非表示/違反報告)
さとう(プロフ) - 既視感があると思ったら3年か4年前に読んでい方の作品にまた出会えて本当に感激です泣ありがとうございます！ (2021年1月3日 3時) (レス) id: 7a2ecf4d8f (このIDを非表示/違反報告)
獺 - 焦がれるほどお待ちしておりました。再び貴方の文学に触れられると思うと眦が熱くなるような気すらします。素晴らしいあなたと、素晴らしいあなたの文学が本当に大好きです。 (2020年12月20日 11時) (レス) id: 5140f050ee (このIDを非表示/違反報告)
理沙 - 文字から伝わってくる色気が凄いです…。風景が簡単に浮かんできます。設定もそれぞれに合ってて、（特にテンちゃんのキャラ最高です笑）全員がどんな風に出てくるのか今からとても楽しみです。 (2020年12月18日 21時) (レス) id: ba6de82bf1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：如月
| 作成日時：2020年12月17日 17時
