愛の縁取りは如何？ (ページ1)

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あ。美味しいかもページ1

kwmr SIDE

僕の恋人は大の野菜嫌いで何一つ野菜に口をつけようとしない。
その癖自分で作るより僕のご飯の方が美味しいとか言うから……
まあ嬉しいから良いんだけどね。

福「拓哉ぁ…今日ご飯なあに？」

そう僕の方に駆け寄る恋人。僕はまだ今日の夜ご飯を決めていなかったというのもあったし、少し野菜を食べさせてみたかったから態と

河「炊き込みご飯だよ」

なんて言ってみる。福良の顔が引き攣るのが分かった。

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河「出来たよ～」

テーブルの上にキノコと人参が入った炊き込みご飯を置く。流石に僕も鬼ではないからお揚げさんを入れてあげた。

福「………なんか多くない？」

不服そうに口を尖らせる恋人はとても可愛らしかった。

河「気のせい気のせい」

そう言うと僕は手と手を合わせる。彼もつられて手を合わせた。

河福「いただきます」

箸を片手に震える恋人。恐らく今は｢人が作ってくれたものは食べる。｣という気持ちと「野菜食べたくない。」という気持ちが戦っているのだろう。

福「………ﾊﾟｸｯ」

食べた。なんというのだろうか。吐き出しては欲しくないな。

福「案外…美味しいかも」

そういう彼の顔は少し赤くなっていた。

河「良かった!!」

僕も1口温かいご飯を口に放り込む。少し甘くて美味しかった…………