大坂 ページ1
また転勤するんか、、、
おとんの口から「転勤」と言う言葉が発された時
びっくりもせえへん。
ただ、ため息が出るだけ。
どんだけ幸せ逃げてるんやろ。俺。
昔からおとんの仕事上転勤しなきゃいかんことたくさんで、
北は北海道から南は沖縄まで。
短い時は1年もおられんかったんや。
どーせ。今回も1年もおられんとこやろなって思ってたんや。
けど次おとんが発する言葉に俺は飛びついた。
「大阪」
・
・
「大阪に戻れるん!!!!???????」
嬉しい。悲しい。怒り。たくさんの感情がある中で
驚き。
が大きくて思わず大声出してもうた。
「大阪だよ。でもまたいつ転勤するはめになるかわからんけどさ」
そんなんどーだっていい。
大阪にまた戻れるだけでいいんや。
大阪ってことはアイツらに会えるんだよ。
淳太
崇裕
照史
智洋
流星
望
そしてあと一人。ずっと忘れられない人がいる。
Aちゃん。
今までたくさんの子と出会ってきた。
俺の顔面も自分で言うのもなんだけど良いせいか、
告白されたことも多々あった。
けどどうしてもAちゃんのことが忘れられんくて全部断ってきた。
そんぐらい大切な人なんや。
Aちゃんが今大阪にいるかはわからん。
実のことを言うと何歳なのかもわからん。
苗字は、、、知っとる。
知ってるのは名前と大きな目に白い肌。そこにチョコンってのってる唇が可愛らしい顔面。
それだけなのにどうしても頭から離れんくて。
はよ。大阪に行きたいって思った。
こんな感覚初めてや。
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作者名:ユ カ コ | 作成日時:2019年2月2日 10時