瀬戸くんとあなたのわくわくミュージカル＊ﾟ (ページ16)

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◇見つけたの小さな光-高校生ver.-前半篇ページ16

「な～に、ぼんやりしてんの？A！ノート出した？」

朝から、ぴちぴちと跳ね回る私の親友、あつな。

「うううんっ、別に！朝から元気がいい、あつなとは違うんだよ～！ノート出したよ。あつなはやった？」

「まぁね、でも、答え赤で書きまくったようなもんだけどね。」

「そっか。まぁ、私も。」

その時、瀬戸くんがノートを出してきて戻ってきたのが見えた。

キーンコーンカーンコーン

１時間目のはじまりだ。

世界史。

当てられないから良いんだけど。

架空の世界に入りこんじゃうよね。

「忘れ物はいないか～？今日、教科書使うぞ～！」

うそっ！教科書！？

あなた使ったことないでしょ？

泣く泣く、手を挙げる。

「教科書、忘れました。」

みんなの視線が集中……。

「仕方ないな、隣に見せてもらえ。」

瀬戸くんも見ないで～、止めて～！！

あつなっ！笑うの止めてよね。

「はい。」

あぁあ～、ついてないな～。

「見る？」

「あっ、ありがと。ごめんね。」

となりは笹田くん。

真面目にいつも勉強してる。

ごめん、笹田くん、

見にくいよね。笹田くん。

ほんとにごめん。笹田くん。

架空の世界に飛ぶこともなく心の中で、謝り続けた１時間目になった。

キーンコーンカーンコーン

ようやく５０分が過ぎ去った。

小走りにあつながやってきた。