過保護な兄さん【skt】 (ページ5)

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過保護4 ページ5

ご飯を食べ終わると、兄さんがポンポンと自分の膝を叩いた
"ここに座れ"という意味だ。

｢えー…いやだよ…｣

｢いつもは素直に座るんに…。やっぱりこいつらのせいか！！｣

｢いやそりゃあ人前で兄の膝に座る女子高生引くでしょ！｣

｢俺は引かん！｣

｢兄さんの話じゃなくて一般論！！｣

｢坂田兄妹喧嘩すんな〜｣

浦田先輩にとめられ言い争いはそこで終わった

｢ま、ええよ。｣

と、私の脇に腕を入れる兄さん

｢ちょっと！｣

よっこいせ、とおっさんくさいセリフを言いながら私を持ち上げて膝の上に乗せた

そしてゆるゆると頭を撫でる

私は兄さんの飼い猫かなにかなのか

｢うわぁ…｣

｢嫌がってるのにそんなことするん…？｣

皆さんドン引きである

｢これがいつも通りやからええんよ。な？A｣

にしてもまた軽くなったんちゃう〜？
と呑気に話を続ける兄さん

｢あーまぁそうだけど…。ま、いいか｣

決して軽くはなっていないと思う、と兄さんに返すとほんま〜？とお腹を触られた

｢なんか…そっくりやな｣

志麻先輩がそう言った

｢似てますかね私たち…｣

｢一心同体なんやからほぼ同じやろ｣

｢それは双子ね。｣

で、どこが似てます？と聞くと

｢なんかあってもま、いいか。で済ませられるところとか妙に楽観的なところとかやな｣

｢貶されてる…｣

｢貶しとらんって！！待て坂田！そんな目付きやめろ！Aちゃん助けて！！｣

志麻先輩が兄さんを見て怯えているようだが、私は兄さんの胸に顔を押し付けられるように抱きしめられているので兄さんの顔は見えない

なので

｢申し訳ないですが無理です｣

とキッパリ断った

｢よう言うた！偉いなぁA｣

ヨシヨシと頭を撫でられ、終いにはおでこにチューされた

｢ちょっと、そういうの外でしないでってば！｣

私にはえ、なんで照れないん…？という折原先輩の声のみしか聞こえておらず、浦田先輩たちのドン引きした顔には全く気が付かないのだった