過保護な兄さん【skt】 (ページ4)

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過保護3 ページ4

｢なんでおるんやうらさんたち…。バレんように必死やったのに〜！｣

ぷんすこと怒り出す兄さん。
ぎゅうっと私の手を強く握る兄さん

何故。

｢で？後ろの子は？妹？彼女？｣

紫髪さんがこちらに寄ってきて私を覗き込んだ

｢近寄るなや｣

その顔を兄さんがべしっと叩く

｢いっっった！！｣

うわ、痛そう…

｢に、兄さん…叩かなくてもいいんじゃ…｣

｢お前に近寄る虫は全部俺が潰したるからな｣

｢俺は虫扱いかい…｣

｢あの、兄がすみません…。改めまして明の妹の坂田Aです。兄がいつもお世話になっています｣

ペコッと頭を下げると｢ええ子やな〜｣と柔らかい声が聞こえた

そっと頭をあげると金髪の人と目が合った

｢あー！！お前名乗んなや！！名前までバレてもうた…｣

がっくしと肩を落とす兄さんを無視して｢皆さんのお名前を聞いても？｣と尋ねた

｢俺は浦田渉。3年。よろしくな｣

｢俺は月崎志麻や。俺も3年、志麻でええよ｣

｢折原センラです。俺は2年で坂田と同じクラスやから嫌やったら坂田の暴走止めるからな｣

なるほどなるほど。茶髪が浦田先輩、紫髪が志麻先輩、金髪が折原先輩か。

肩を落としていた兄さんが繋いでた手を離して私を自分の後ろに隠した

いや、だから何故。
あと腕離して…

｢あの、兄さん？｣

｢俺のAやから惚れたらボコボコにしたるからな！｣

ビシィ！と私の腕を掴んでいない方の手で3人の方を指さす兄さん

｢ラノベの主人公か｣

｢だっさいことすんなや｣

｢いいからさっさと飯食おうぜ〜。Aちゃんこっちおいで｣

志麻先輩、折原先輩、浦田先輩の発言なのだが、とりあえずいつの間にか緩んだ隙を見て浦田先輩の方へと行った

｢ちゃうやろ、Aは俺の隣！！｣

センラさんの横に座った兄さんがバシンバシンと自身の横のコンクリの床を叩く

5人で食べるのはもういいのか。
と思いながら浦田先輩にことわって兄さんの横に座った