6.来たるデビュタント ページ7
そして来たるデビュタントの日
私は今までで1番着飾っていた
薄紫色のヒラヒラしたドレスを着て、灰色のタキシードにワンポイントで私とお揃いの紫色のハンカチを胸ポケットに入れた兄様の横に並ぶ
｢今日もとっても可愛いよレナ！｣
ぎゅうっと軽く抱きしめられる
｢兄様もいつも通り素敵ですよ｣
と微笑むとまた抱きしめられそうになるがセンラが私と兄様の間に割り込む
｢これ以上はお嬢様の髪型やお化粧が崩れてしまわれますのでお控えください｣
にっこりと笑顔を貼り付けて兄様に言った
｢…わかった。じゃあレナ、おいで｣
兄様は若干不満そうな顔をセンラに向けつつもいつも通りエスコートをしてくれた
｢はい。兄様｣
兄様の手を取り、会場内に入る
会場には1人に1人ずつ執事や侍女を付けられる
ということで今日は私がセンラ、兄様が志麻を付けている
｢レナ、両陛下と王子殿下にご挨拶に行こう｣
｢はい、兄様｣
貴族の中ではうちが1番位が高いので私たちが最初に王族の皆様にご挨拶しなければならない…らしい
両陛下へのご挨拶が終わり、第1王子殿下と第2王子殿下にご挨拶をする
｢A・ヴェッセルと申します。｣
と、カーテシーをする
｢おもてをあげよ｣
と言われ、そっと顔を上げる
うーん顔がいい。
蜂蜜色の髪に銀色の瞳の第1王子殿下
金糸のような鮮やかな金髪に深緑の瞳の第2王子殿下
そして、おふたりとも美しい顔
そして少しだけお話をさせてもらい、失礼致します、と声をかけ、飲み物をセンラに取ってきてもらう
｢どうぞ、お嬢様、お坊ちゃま｣
｢お坊ちゃまと呼ぶのはそろそろやめてくれないか、僕ももう15になるんだが。｣
｢ふふ、そうですねぇ。善処します｣
絶対に変える気ないわね
｢デビュタントなんて言いつつここは殿下たちの婚約者決めパーティね｣
｢そうなんですか｣
志麻が驚いたように少し眉を上げた
｢えぇ。おふたりとも私と同い年でいらっしゃいますからもう王子としては婚約者がいてもおかしくない歳です｣
｢ほお…｣
｢うちのレナが捕まったら困るな｣
｢兄様、戯言も程々になさってくださいませ｣
｢えっ｣
それからしばらく歓談の時間が取られた後、音楽が流れ出した
｢僕と踊っていただけますか？｣
恭しく手を取る兄様に頷き踊り始めた
｢レナは僕がどこにも嫁になんてやらないからね｣
｢いえ、条件のいい令息に婚約を申し込まれたらすぐに嫁ぎます｣
｢なんで君はそうどこまでも現実的なのかな…｣
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ちょこ２（パソコン変わりました≪元ID ５ad0b4ef6a≫）） - とてもよかったです！その後話が欲しい！ (5月24日 21時) (
レス) @page34 id: c7ac99c812 (このIDを非表示/違反報告)
優夜@Bsc(プロフ) - 応援しに行きます！ほんとにこの作品大好きでした、完結おめでとうございます、連載お疲れ様でした (2021年7月3日 2時) (レス) id: 78f7faa116 (このIDを非表示/違反報告)
ポン酢(プロフ) - 優夜@Bscさん» コメントありがとうございます！寂しいと思って頂ける程気に入って頂けたようで嬉しいです。番外編などは今のところ考えておりませんが、また別の作品でもどうぞよろしくお願いします！ (2021年7月3日 2時) (レス) id: e43ee0e953 (このIDを非表示/違反報告)
優夜@Bsc(プロフ) - 終わっちゃったのか…寂しい（；＿；） (2021年7月3日 0時) (レス) id: 78f7faa116 (このIDを非表示/違反報告)
ポン酢(プロフ) - 優夜@Bscさん» めちゃくちゃ嬉しいです！ありがとうございます！ (2021年7月2日 1時) (レス) id: e43ee0e953 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポン酢 | 作成日時：2021年5月19日 1時
