15.従順な犬 ページ16
｢聞きたいこととはなんでしょう｣
｢先程のことです。まさか、アティカス殿下の婚約者でありながらガブリエル殿下にうつつを抜かしている訳では無いでしょうね｣
険しい顔でそう言われ、面食らった
｢滅相もございませんわ！ガブリエル殿下は私が…その、アティカス殿下に無視されたことを可哀想に思って代わりにエスコートしてくださっただけでございます｣
｢無視？…そうですか。それならいいです。では今日の授業に入ります。歴史から始めますから教書を出してください｣
それから数時間
｢それではお疲れ様でした｣
｢今日もありがとうございました夫人｣
｢…半年前より笑顔が柔らかくなりましたね｣
教え子の成長ほど嬉しいものはございません。と優しい笑みを向けられ、うっかり泣きそうになってしまったが、必死に耐えて夫人が教室を出た後、少しだけ泣いてしまった
｢お疲れ様でした…お嬢様、目元が腫れていらっしゃいますよ｣
｢…気がつくのが早すぎるのよ｣
1度教室内に戻り、手から魔法で冷気を出し、目元に当てる
｢どう？｣
｢大分マシにはなりました｣
馬車の中で目の周りを温めておきましょうね、と優しく笑いかけられる
｢…えぇ。ありがとう。それでは戻りましょう｣
と、戻ろうとした時、
｢あ、いた〜ヴェッセル嬢。兄上を呼んだらから3人でお茶会をしよう？どうかな？｣
面倒事を持ってきやがりましたわ
でもそれをおくびにも出さず、
｢えぇ、是非｣
と、答えた
妃教育の賜物である
｢坂田、少し帰りが遅くなると御者に伝えて来てちょうだい｣
｢かしこまりましたお嬢様｣
坂田は頭を下げて私たちから離れていった
｢随分、従順な犬を飼っているんだね｣
｢まぁ、なんのことでしょう｣
犬、ね。…確かに。似ているところがないとは言いきれないのが情けないわ
そのまままたガブリエル殿下にエスコートされ、お茶会のある中庭に連れられた
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ちょこ２（パソコン変わりました≪元ID ５ad0b4ef6a≫）） - とてもよかったです！その後話が欲しい！ (5月24日 21時) (
レス) @page34 id: c7ac99c812 (このIDを非表示/違反報告)
優夜@Bsc(プロフ) - 応援しに行きます！ほんとにこの作品大好きでした、完結おめでとうございます、連載お疲れ様でした (2021年7月3日 2時) (レス) id: 78f7faa116 (このIDを非表示/違反報告)
ポン酢(プロフ) - 優夜@Bscさん» コメントありがとうございます！寂しいと思って頂ける程気に入って頂けたようで嬉しいです。番外編などは今のところ考えておりませんが、また別の作品でもどうぞよろしくお願いします！ (2021年7月3日 2時) (レス) id: e43ee0e953 (このIDを非表示/違反報告)
優夜@Bsc(プロフ) - 終わっちゃったのか…寂しい（；＿；） (2021年7月3日 0時) (レス) id: 78f7faa116 (このIDを非表示/違反報告)
ポン酢(プロフ) - 優夜@Bscさん» めちゃくちゃ嬉しいです！ありがとうございます！ (2021年7月2日 1時) (レス) id: e43ee0e953 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポン酢 | 作成日時：2021年5月19日 1時
