MIDNIGHT ページ10
「だからあ、ほんとに彼女はいないんだってえ」
「噓つけ〜」
「白状しちゃえよ!」
「しちゃえよ!」
手近なところで済ませようと思っていたのに、結局乗せられるままに居酒屋に連れていかれたおれは安い酒に酔いながら、彼女の話を聞き出されていた
正直、ここまでくるともう自分がなにを言っていたのかも定かではないが、その後のことを思うと、すべて
そして夜も深まり、このままじゃ明日みんなも遅刻しかねないということで、おれの家に泊まらせることになった。 小石を蹴っただけでバカ笑いするくらいに酔っていたおれは、玄関前に立ってようやく頭が冷えた
「…………家の鍵忘れた」
「はあー?」
ズボンのポケットを探りつつ、なにも出てこないおれを、ここぞとばかりに
「つーかどこで失くしたんだよ」
「しっかりしてくださいよイケさ〜ん」
別にここで寝てもいいけどなとか言いだすふたりを横目に、モミーがおれの肩をつつく「んー?」「忘れたんが家ん中なら、開けっぱなしじゃねえの?」
ここ、とそのままモミーが扉をたたくと、それに反応したのか、簡素な扉はまるで魔法のようにひとりでに開いたのだ!
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作者名:玲佳 | 作成日時:2021年8月14日 2時