26 ページ26
.
.
足元を見ると
同じ赤色の上履きを履いているから
学年は一緒みたい。
.
.
「何かオススメある?」
「オススメですか?」
「そう、キミのオススメ」
「そうですね…このチョコは個人的に好みです、、」
「まだそれ食ったこと無かったわ!それにしよ」
「えっ!?本当にそれでいいんですか?」
「やって、オススメやろ??」
「そうですけど、、、」
.
見た目はド派手で怖そうな感じなのに
いざ話してみると
その外見とは裏腹に
なんだか柔らかくて甘いものが好きな
ちょっぴり可愛らしい人なんだと感じた。
.
.
「あっ、、あの!!!」
「ん??」
「その、、、差し入れって何貰ったら嬉しいですか?」
「うーん、、、何でも嬉しいんちゃうか」
そんな彼だから話しかけても
大丈夫そうだと思ったし
何かヒントをくれそうだと思ったのだけど
これまた困った答えが返ってきた、、、。
「人って基本何貰っても嬉しいものっしょ!!!」
「そうですけど、、、笑」
「それやったら自分の好きなものあげたらええんちゃう」
.
.
.
そう言われ
私は結局
彼にオススメしたそのチョコを
重岡くんにもあげることにして
それと一緒に桐山くんが教えてくれた
重岡くんの好きなカフェオレを買った。
.
.
あの後彼は直ぐに友達に急かされ
私のオススメしたチョコレートと
菓子パンを買うと
誰かから逃げるかのように
とっさに姿を消した。
.
.
.
私も無事に買い終え
教室へ戻ると
まだ重岡くんが戻ってきてないことに
少しだけ安心するけれど
待っているこの時間が1番緊張して仕方がない。
.
.
自分でも感じる
ドキドキと高鳴る鼓動のその意味は
緊張なのか
それともそれ以外の感情なのか
それはまだ今の私には分かりこっちゃない。
.
.
375人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:YUUU | 作成日時:2022年11月12日 0時