15. 耳かき ページ16
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そうこうしてるうちに4月を迎えた。
すばるくんと付き合って、早2ヶ月。
ここ最近の彼はいったい何を考えてるのか。
どこか一点を見つめて黙り込んだり、たまに返事が上の空だったり。
そういえば、あの "辞める" という話はどうなったんだろう。
先月のある日、突然その話を打ち明けられた時以来、あれから何も聞かされてない。
あ、相談に乗りたいとかではなくて。
たとえ相談してくれたとしても私には答えなんて出せないし、何よりこれは最後まですばるくん自身が決めるべきことだと思ってる。
ただ、気持ちは変わらずにいるのかなとか、今何を考えてるんだろうとか。
それなりに、ずっと気になってはいた。
けど、だからといって、こっちから聞いてしまうのはやっぱり違う気がして。
それは、おそらく彼だって望んでいないし、私もこの話に自分を介入させたくはなかった。
最後まで、彼ひとりで決めてほしいから。
私はあの日のようにまた、いつか彼がしてくれるであろう "事後報告" をひたすら待ちたいと思った。
「…A？」
『ん？』
「……」
『…今たぶん、同じこと考えてたね(笑)』
「…うん」
苦笑いしたすばるくんは、きっと申し訳なさとかを感じてたりするんだろう。
そりゃ心配はかけられてるけど、彼にとって今後の人生を決める大事な大事な考え事なわけで。
これだけ悩んでる姿を見てたら、メンバーの皆さんはまだ納得できてなかったりするのかな？なんて思う。
「…A」
これからすばるくんが出す答えは、あの7人としての答えじゃなくちゃだめだ。
だからこそ、慎重に考え直す時間が必要なんだと思う。
「Aー？」
『あっ、え、呼んだ？』
「ん、」
いつのまに近くに来てたすばるくんから差し出されたのは、先っぽにふわふわした羽毛の付いた耳かき棒。
頭にハテナを浮かべつつも受け取ると、彼は飛び込むように私の膝を枕に寝転がった。
「はよやってぇ」と甘えたような声を出しながら、太ももの隙間に顔を埋めてくる。
『、は？何、変態！』
「いやいや、ちょ、ほんまに。ええやん…」
仮病をアピールする時みたいな顔で謎の訴えを始めた彼。
…わかったって。やってあげるから。
「あっ…ええわ……そこ、もっと…」
『変な声だすのやめて』
「っはあ、気持ちええ…あ、交代する？」
『いや、いい！！』
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ぼぶこ(プロフ) - psycheighterさん» キャラ大丈夫かなと思ってたんですが、そう言っていただけて嬉しいです(笑) 大倉くんですね！ご意見ありがとうございます(^^) (2018年7月30日 15時) (
レス) id: 77ed90e035 (このIDを非表示/違反報告)
psycheighter(プロフ) - こんにちは、大倉くんの話がよみたいです。あと、会見の後もお話は読みたいと思っています。もう、すばるくんの『抱き締めてくれ』が最高に笑みがこぼれました。ありがとうございました。 (2018年7月30日 14時) (レス) id: b7d4950221 (このIDを非表示/違反報告)
美穂 - 更新ありがとうございます。一週間たって少し落ち着いてきました。ぼぶこさんの無理のない範囲での更新をお待ちしています。 (2018年4月22日 1時) (携帯から) (レス) id: 70af02b709 (このIDを非表示/違反報告)
とこに。(プロフ) - 初めまして。私は未だにあのショックを引きずっていて立ち直れていません。ですがぼぶこさんのこの小説を読んで少し穏やかになれました。私はぼぶこさんが綴る言葉が大好きです。これからも応援していきます。ありがとう。 (2018年4月20日 23時) (レス) id: 837c30b592 (このIDを非表示/違反報告)
美穂 - 初めまして。まだまだ悲しい気持ちを引きずっていますが、ぼぶこさんの書くすばるくんに会いたいです。 (2018年4月20日 0時) (携帯から) (レス) id: 70af02b709 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぼぶこ | 作成日時：2018年4月2日 5時
