一緒にいて【国見英】 (ページ17)

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おまけページ17

「いやぁそれにしても、国見ちゃんが飛雄に聞きに行った時はヒヤヒヤしたよ。

それに、国見ちゃんがAちゃんを本格的に探し始めた時期に、
しかも俺も岩ちゃんも飛雄も、みんな揃ってる時に退院だなんて、世の中上手く出来てるもんだね。」

本当に、腹が立つくらい上手く出来ている。

この1週間、地獄みたいだった。

「お、俺だって！Aがどうしてもって言うから、必死で…！」

影山までこれだけ必死になるんだから、Aは命懸けのレベルで頼んだんだろうな。

「まぁいいじゃねーか。全部解決したんだから。」

岩泉さんの言う通り、全部解決した。

いろいろあったけど、何もかも丸く収まったんだ。

「ここ最近の国見は見てらんなかったもんなー。
なんか、すっかり痩けちまって。」

あんまり記憶が無いけど…、それくらい余裕が無かったのは事実だな…。

こんな思い、二度としたくない…。

「Aが見つかったから、もうなんでもいいや…。

…そういえば、A学校は？」

今まで触れていなかったけど、結構大事な事。

にも関わらず、Aは『あぁ。』と軽い声を上げて、着ていたコートのボタンを開けた。

「青葉城西、編入試験受かったよ。」

そう言って、俺らと同じ制服を見せる。

「「…マジか。」」

あまりの驚きに、金田一と声が重なってしまった。

『え、嫌だった？』と焦るA。

…そうか、Aはたまに周りを驚かせるような事をする。

今回の件だって、そうだった。

「…いや、嬉しいよ。」

なんて、素直な気持ちを伝えてみれば、及川さんにからかわれる。

普段ならウザくて仕方ないけど、今日だけは特別。

中学の頃に戻ったようなメンツで。

今日だけは、いざこざなんか関係ない。

1枚だけ撮った6人の写真は、これからもずっと大切にする。

「及川さん、岩泉さん、金田一、…影山も。

いろいろ、ありがとうございました。」

4人のおかげで、Aとずっと一緒にいられそうです。