検索窓
今日:3 hit、昨日:1 hit、合計:57,600 hit

*31* ページ32

翌日。
神威はいつもみたいに起こしに来なかった。
Aは寝つきも悪く、すぐに起きてを繰り返し、朝を迎えた。
最悪の朝だった。
起きてから10分後、ノックの音が聞こえた。


『起きてるぞー』

「嬢ちゃん、俺だ。阿伏兎だ」

『どうしたんだ、集合は1時間後だろ』

「団長が珍しくさっさと飯食って先に行ってるもんだからよ。今のうちに話つけてきたらどうだ?」

『…そうだな、私もはやく食べていく』


阿伏兎は部屋を出ていった。
Aも早く準備して、部屋を出た。
今日も、三つ編みをした。

食堂で朝食を軽く食べ、神威のもとへ向かった。


『早いな、神威』

「A…寝坊しなかったんだね、意外だな」

『いつまでもそんなことはしないさ』

「まだ集合にはかなり早いけど、どうしたの?」

『…神威、なんで私の方を見ないんだ』


Aが近づいたのに気づいても、こちらを全く見なかった。


「…」

『自分の問題だと言ってたな、そうだとしても私に何か原因があるのなら…話してくれ』

「…」

『神威…お願いだ。こっちを見てくれ』


Aは神威に近づき、隣に並んだ。
そして、神威の顔をじっと見つめる。


「A、今日はほっといてくれないかな。じゃないと…」


神威がAの首を掴んだ。そして、ぐっと力を入れた。


「何するか分からないよ、苦しいのが嫌なら…離れてくれ…」

『っ…ぐっ……』


神威はそっと手を離し、脱力したように腕を下げる。
Aはすぐに神威から離れた。

走って部屋に戻る。
鼓動が早くなっていた。危機を感じたからだ。
自分が信頼した人が、自分を殺しかねないと知ったからだ。
でも、分からなかった。なぜ、そうするのか。

ただ、自分が神威にとって邪魔な存在となったのは察したのだった。

*32*→←*30*



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (16 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
41人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 神威 , 春雨
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ゆう(プロフ) - 雪さん» ご報告ありがとうございます!直しておきました! (2020年1月28日 22時) (レス) id: 6c784c5756 (このIDを非表示/違反報告)
- ちなみに16話の最後から3番目の [ ○○は、よく母から紙を整えられていた]のところです>< (2020年1月7日 20時) (レス) id: 16253bb5bd (このIDを非表示/違反報告)
- 気になったんですけど、 紙じゃなく髪じゃないですか? 勘違いだったらすいません。(16話) (2020年1月7日 20時) (レス) id: 16253bb5bd (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - YUKARI♪さん» ありがとうございますー!!妄想力しかないもので拙い文書ですが... (2019年11月29日 10時) (レス) id: 6c784c5756 (このIDを非表示/違反報告)
YUKARI♪ - すごく面白い…どうやったらこんな面白い物が…とにかく!凄い面白かったです!!! (2019年11月29日 6時) (レス) id: a01ec1bc5c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:よっちゃん | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年1月21日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。