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怪談-30話 ページ31

「それって寧々ちゃんのことが好きなんじゃない!?」



「やっぱり!?やっぱりそう思う!?」



翌日、授業で行われた園芸実習。思い切って昨夜の花子くんの言動について葵に相談してみた。



「でもその人、他に好きな人がいるみたいなんだよね。」



『将来を誓い合った仲だからネ!』



そう言いながらまるで、宝物を渡さないかのようにAくんを抱きしめる姿を思い出す。


もうこうなったら花子くんが一体何を考えているのかさっぱり分からない。



「……二股、とか?それか、寧々ちゃんが本命でもう一人の子は遊び……とか?」


「ま、まさかー……。でも、その好きな子って男の子……なんだよね。」


そう言うと彼女は人差し指を顎に当てて考える仕草をする。そんな仕草まで相変わらず可愛いわね。


そんな事を思いつつ私も腕を組んで考える。



うーん。同性同士の恋愛を否定するわけじゃないけど、花子くんが本気で言ってるのか冗談で言ってるのか全く分からないのよね。


冗談でAくんに迫ってるのか……でもそんな事してなんのメリットが……



「なるほどねー。じゃあ、やっぱり寧々ちゃんのことが好きなんだよ。」


「ど、どうして?」


「だっていきなりキスなんて、もうそれしかないじゃない。」



仮に同性が好きだったとしても、女の子にキスをするなんてどう考えてもおかしいよ。


「ね?」


た、確かに……。


「相手の男の子はどう思ってるの?」


「相手?」


「うん。相手も冗談で返してるなら完璧に男の子同士の絡みだと思う。だったら気にすることないかなって思って。」


どう思ってるか……。


そう言えばAくんって、いつも何を考えているんだろう。



みんなと話す時ずっと笑ってて……優しくて、人魚の時から花子くんと同じように私を守ってくれる。



たまに私や源くんをからかったりしてきて、困っちゃうけど私達は結局許しちゃうんだ。


でも、彼のペースを乱すのは花子くんだけで……。その時のAくんは……



「寧々ちゃん?」


「あ、ご、ごめん。」


「ううん。それで、何かわかった?」



あれ?人魚の時あの二人、キスしてなかったっけ?



「……やっぱり、気のせいかも。」


葵はビックリしてなんでなのか聞いてきたけど、刺激的すぎて言えない。あの二人の間に私が入ることなんて多分無いよ。


「あ、見て。誰かが告白の木の下でまさに告白するみたいだよ!」


葵が指を指す方向を見ると前まではなかったはずのおおきな木、それから……



「Aくん!?」


なんでそこにいるの!?

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イロハ(プロフ) - thirdさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けてとても嬉しいです^^*更新、頑張ります! (2021年2月10日 13時) (レス) id: b47f502e49 (このIDを非表示/違反報告)
third - ヤベー!メッッチャお上手ですね!最高すぎる…続きめっちゃ気になります…応援してます! (2021年2月9日 20時) (レス) id: ea6df43fbb (このIDを非表示/違反報告)
イロハ(プロフ) - コメントありがとうございます!これからも頑張ります(´˘`*) (2020年11月23日 17時) (レス) id: b47f502e49 (このIDを非表示/違反報告)
猫築かなめ - 面白いです!夢主くんの過去や普、花子くんとの関係が気になります!更新頑張ってください (2020年11月23日 11時) (レス) id: 8f5697df22 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:イロハ | 作成日時:2020年11月19日 11時

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