【ヒロアカ】人生とは (ページ49)

今日:24 hit、昨日:5 hit、合計:79,865 hit

Vol.50 ページ49

爆豪「何でてめぇはいつもｯｯ！！デクにも！あの半分野郎にだってｯ！！！」

俺の襟首を掴みながら叫ぶ彼。
わからない。

貴「...泣いてるのか？」

爆豪「ああ！？泣いてねぇわクソが！！！」

無駄に長生きをした。
それなのに引き出しの中にはいつだってガラクタばかりで、本当に必要なものなど見つかりっこないんだ。

ギュッ

爆豪「は！？な.....にして...」

貴「...わからない」

いつだってそうだ。自分の言いたいことなんかわからずただ周りに流されていく。でも、流される途中でついたこの傷を「寂しい」なんて言葉で終わらせたくなくて、

貴「わからない。だけど...

ここに来てよかった。ありがとう。」

俺はここにいてはいけない。
君たちとは住む世界が違うから。

だから、せめて──

貴「またな(・・・) 勝己(・・)」

救われることのないこの日々の中で

少しだけ空を夢見てもいいですか？

彼にしがみつく俺はきっと、とても醜かったことだろう。

おまけ.

「...クソが」

少年は一人携帯を見つめる。

『またな勝己(・・)』

爆豪「...

A...」

ｯクソダセェ.....

真っ赤になった少年はそのまま顔を隠すように部屋をあとにする。

ベットの上に無造作に置かれた彼の携帯の画面には花について表示されていた。

しばらくして、その画面も暗くなった。