【ヒロアカ】人生とは (ページ44)

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Vol.41 ページ44

轟「...なるほどな

だから "見えなかった"のか」

そう、俺の髪色はどうしても目立ってしまう。
だったら黒でなくとも目立たない色に変えてしまえばいい話だろ？

貴「...」

殺さないと

《タイムアップ！！！！そこまでだ！！》

轟「...！」

跡形もなく壊さないと(・・・・・)

歩く度にグチュグチュと音が鳴る

《Aくん！！ストップだ！！止まりなさい！》

足元が安定せず歩きずらい。
だが、そんなこと気にもしなかった。

《まったく...

──戻るぞ風見少年」

肩に軽く手を置かれそこでハッと我に返る

貴「...」

血が足りない。

オールマイトが慌てて俺を保健室に送った。その過程を他人事のように眺めていたが、リカバリーガールに治療してもらいその後睡魔によって静かに暗闇へと沈んでいった。

──

リカ「入学間もないのにもう三度目(・・・)だよ！？何で止めてやらなかったオールマイト！！！」

保健室では彼女の怒号が飛んでいた。
だが、彼女の言っていることは的をついていたため返す言葉もない。

リカ「...そんなに大事かね
"ナチュラルボーンヒーロー" "平和の象徴"」

オール(ト)「いなくなれば

超人社会は悪に勾引(かどわ)かされます」

大きな光は人々を照らし出し、心に希望を持たせるだろう。今この世界はその光によって成り立っている。

ならそれが失われてしまったら...？

リカ「それと... そこの子」

リカバリーガールが見る先には二人の男子生徒が眠っていた。緑谷と風見だ。

リカ「後から運ばれてきた子だけどね…

"足以外の外傷はまったく見られなかった"よ」

オール(ト)「ｯ！？じゃあ...やっぱりこの血は…...」

リカ「これは明らかに

自分で付けた(・・・・・・)血さね」

オール(ト)「！！...」

顎に手を立てて考え込むオールマイト

リカ「一体何を考えていたのか…「隠すためかと」！」

オール(ト)「先ほどの戦闘訓練で彼は自ら痕跡を残し、敵側を暗闇に誘い込み戦闘を仕掛けたのです。きっとその際に...」

それを聞いた彼女は眉を寄せ、冷や汗を流した。
何故ここまでプロであるヒーローが焦るのか

それは──

リカ「まずいね...
その戦い方はもっぱら

ヴィランと同じじゃないか」

彼が"殺すため"だけに行動を起こしていると見抜いたからだ。