戯言3-25 ページ26
またそれか……とうんざりした様子のルパン。一体何人にどれだけ責められるのだろうか。
とまぁ、否定しない僕のせいでもあるのだが。
「だから！！俺は…「誤解だよコナン君。」！」
「何も無かった。どうやら、僕が寝ぼけて彼を困らせてしまったみたいなんだ。そうですよね？ルパンさん」
今まで散々被害者面して困らせていたAからの汚名撤回の発言。信じられないと驚愕の表情を浮かべるルパン三世。
「本当に？」
それから、疑うというより不安そうにこちらを見上げてくる工藤君。君はまだそんな風に僕を見てくれるんだね。
あの時、探偵として誘われずっと断っていたが彼は言った。
『おめーは今1番犯人に近い人物だ。犯人にはならないが、犯人と同じ思考が出来る。そんなおめーと、この俺がダックを組んだら向かうとこ敵無しだ！』
そんな美味い話ある訳……
『いいから言う通りにしろって。おめーだって正義の味方になれる。』
正義の味方……
こんな僕が？世間からも嫌われ、隔離され、断絶され、嘘を吐くことを強いられたようなこの僕が？
『嘘だ。嘘つきは嫌いだ。』
『グダグダ考えんなって。俺と一緒に居ろよ。……じゃねーと、また居なくなるだろ。』
何も言えなかった。生きる目的も特にない、でも死ぬのは嫌だ。いつ道を踏み外すかも分からない自分の衝動、それを監視されながら生きるには息苦しすぎる。
もったいぶった。ここで折れたら、なんだか負けたみたいだ。変なプライドで悩んだが、よくよく考えたら一緒にいて欲しいと縋ったのは工藤君のほうだ。
『……しょうがないな。そこまで言うなら、一緒にいてあげるよ。』
『決まりだな。』
自分でもチョロいと思う。でも、そっか……正義の味方か……。
漫画では彼らが主役だ。どれだけ取り繕っても僕みたいなやつはセリフすら与えられないだろう。そう思ってた。
「僕は一途なんだ。心に決めた人以外にそういうことは出来ない。だからごめんね、貴方とは付き合えません。」
そうキッパリ、ルパンに告げた。
「A……」
ニコっとコナン君の方を向いて笑えば照れくさそうに下を向いた。
さやに納まった。フラフラしていた僕の足場が工藤君によって安定する。元々不安定な僕らの関係だが、今やっと同じラインに立てた気がした。
「お、お……」
「？」
ふるふると震える男の姿に視線を戻す。疑問を持って首を傾げていると彼は叫んだ。
「俺がいつ付き合って欲しいだなんて言ったんだーー！！！！！」
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イロハ(プロフ) - セイさん» セイ様へ、長い間お待たせてすみません。ですが覚えてくださった方がいてくれてとても嬉しいです。コメントまでして下さって、もっともっと精進しつつ続けていきたいと思いました。これからもよろしくお願いします*ˊᵕˋ* (1月10日 11時) (
レス) @page16 id: 7c23aeb2f0 (このIDを非表示/違反報告)
セイ(プロフ) - 続編ありがとうございます。更新通知が来て舞いあがっちゃいました。また神代君の戯言が見られて嬉しいです。欠けた心を持つ神代君と彼に振り回される主人公達が大好きです。次の更新も楽しみにお待ちしております。 (1月10日 8時) (レス) id: ec218c72f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イロハ | 作成日時：2023年12月24日 19時
