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戯言3-12 ページ13

「ちょっとそれ以上この子に近づかないで!しっしっ」


乱れた服をピシッと整えていく。回収された仕込み(・・・)もひとつ残らず元の場所に装着していく。


ひーふーみー…うん、大丈夫だ。数もきっちり揃ってある。ナイフの切れ味も問題ない。そして不二子ちゃんの言葉の切れ味も最高だ。そそられるぜ。


一時期は警察に見つかって没収されちゃったけど、これだけはやめられないんだよね。


いやはや、こんなに重装備していないとお外を出歩けないなんて本当に治安の悪い世の中だ。



「だから誤解なんだってば〜不二子ちゃーん〜」


「ねぇ大丈夫なの?あの人にヤバいことされたの?」


王女が不二子ちゃんとルパンのやり取りを見て僕に話しかけてくる。かく言う僕は、鏡の前でおかしな所がないか身なりを確認するのに忙しいのだが。


「ん?あー、困っちゃうよね。」


いくら自分がモテないからって、なりふり構わず手を出すなんて終わってる。あれは人間じゃない、猿だ。


「ほら、言うじゃん?性格は顔に出るってさ。なんか似てるし。」


「コラー!!誰が猿だ!!お前のせいで不二子ちゃんに変な勘違いされちゃってるでしょー!?ちゃんとこっちにきて説明しろって!」


責任転嫁なんていくら猿としてもどうかと思うぞ。


まぁ僕としては意識がなかったわけだから、実際問題されたかどうかなんて分からない。もしされていなければ運が良かった。でもされているならば、勝手に僕の体を利用した点は頂けないな。


「朝起きたらこのおじさんが引っ付いてたんだ。うっ…本当に、怖くて怖くて…」


しくしくと目に涙を溜めて今朝のことを話す。その場にいた女性二人が白い目をしてルパンを見た。


このことを工藤君が聞いたら泣いて喜ぶだろうなぁ。土産話として取っておくか。なんてぼんやり考えながら袖のボタンをとめる。


「サイテー」

「もう!見損なったわっ」


「ちがーう!!こんにゃろー…汚ぇぞー!!」


そろそろ用意も終わったし出発したい所だ。正直、今回の事件については本っ当に興味が無い。


大抵のことには興味が無いため「今回も」と付け加えた方がいいのかもしれない。


うーん、ここまでの言い分だとなんだか自分が血も涙もない奴だと言ってるみたいだな。じゃあ、こうしてみよう。


僕はミラ王女みたいに可哀想な女の子は見てられない性分なんだ。胸が苦しくなってしまう。だから早いとここの人達からトンズラしようと思う。


…うん、これが一番しっくりくる。

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イロハ(プロフ) - セイさん» セイ様へ、長い間お待たせてすみません。ですが覚えてくださった方がいてくれてとても嬉しいです。コメントまでして下さって、もっともっと精進しつつ続けていきたいと思いました。これからもよろしくお願いします*ˊᵕˋ* (1月10日 11時) (レス) @page16 id: 7c23aeb2f0 (このIDを非表示/違反報告)
セイ(プロフ) - 続編ありがとうございます。更新通知が来て舞いあがっちゃいました。また神代君の戯言が見られて嬉しいです。欠けた心を持つ神代君と彼に振り回される主人公達が大好きです。次の更新も楽しみにお待ちしております。 (1月10日 8時) (レス) id: ec218c72f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:イロハ | 作成日時:2023年12月24日 19時

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