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戯言3-10 ページ11

ルパンのアジトにつく。


予想外のことも重なったけど、概ね予定通りだった。王女様とA君を別々の部屋で寝かしつける。


「なぁ不二子。王女様を連れてくるのは分かるけどよ、あの坊主は一体誰なんだ?」


「あぁ、本人が言うには依頼主からの助っ人みたいよ。ほんとかどうかわかんないケド。」


そう言うとルパンが困ったように顔をしかめる。


「ケドって、一応ここはアジトなんだぜ?怪しいヤツは連れてきちゃダメでしょー。」


しょうがないじゃない。依頼主との関係がほんとにあるんだったらその辺に置いていける訳でもないし。


ルパンだって、いざとなったら直ぐにアジトなんて変えれるじゃない。あたしには痛くも痒くもないし。


「それに結構可愛い子なのよ〜♡私、あの子を助手にしようかしら♡」


「おいおい、見たところまだ子供だろ?よせよ、あんなひょろひょろに何ができるんだよ。元の場所に返してきなさい。」


けっ、とまるで捨て犬を拾ってきたかのような言い草だ。ルパンはまだあの子の異変を知らないから当然の反応だ。


といっても、助手にしよう云々も半分冗談で、半分本気だったりする。そもそもあの子の親御さんは今頃心配してるだろうし、早く返してあげた方がいいのかも。



「でもあの子ほんとに変なのよー?ゲームセンターのゲーム機をその辺にあった棒で叩き壊しちゃうんだもの。ビックリしちゃったわ〜。」


ルパンが興味のなさそうな返事をしながら、話の種、彼の寝ている部屋に近づく。


「こんな害の無さそうなやつがねぇ…」


スースーと無防備に寝息を立てる彼にそっと手を近づける。ぷにっと意外にも柔らかそうな頬に指先が触れた時だった。


「っ!?」


飛び起きたAがルパンの手を掴み、床に組み敷いたのはあっという間の出来事だった。


彼の手に握りしめられていたのはナイフ。いつも身体中に護身用のためとは言いきれない量のナイフを仕込むAは、袖の中のお気に入りのナイフをルパンの喉に押し当てていた。


「…なんだ、ただのおじさんか。」


そう一言告げたあと、パタリとルパンの胸の上に倒れ込む。


何が起こったか分からない。理解ができない。ルパンと不二子は揃って顔を見合せた。


再び可愛らしい寝息を立てながら年相応…否それよりも幼く見える寝顔で眠りにつく男の子。


一体誰と勘違いしたのだろう。というか、勘違いしたままだったなら、あのまま殺されてたんじゃ…


途端に寝ている彼が恐ろしくなる。こいつは本当にただの子供なのだろうか。

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イロハ(プロフ) - セイさん» セイ様へ、長い間お待たせてすみません。ですが覚えてくださった方がいてくれてとても嬉しいです。コメントまでして下さって、もっともっと精進しつつ続けていきたいと思いました。これからもよろしくお願いします*ˊᵕˋ* (1月10日 11時) (レス) @page16 id: 7c23aeb2f0 (このIDを非表示/違反報告)
セイ(プロフ) - 続編ありがとうございます。更新通知が来て舞いあがっちゃいました。また神代君の戯言が見られて嬉しいです。欠けた心を持つ神代君と彼に振り回される主人公達が大好きです。次の更新も楽しみにお待ちしております。 (1月10日 8時) (レス) id: ec218c72f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:イロハ | 作成日時:2023年12月24日 19時

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