村上さんの彼女(紫)

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夜道をドライブしながら渋谷さんにゆっくりと話し始めて、渋谷さんは黙ったまま所々で頷いて話を聞いてくれた





渋「やっと、普通のカップルになれたやん」





「えっ？」





渋「今までのお前らって、なんかマネージャーとタレントってのが抜け切れてへんかったやん。そういう普通の喧嘩できるようになったやん」





渋「普通のカップルなら、そういう嫉妬の喧嘩って普通にあるやん。」





「でも…村上さんが忙しくて人気者ってわかってるのにあんなこと…」






渋「んー、まあ確かにあいつは忙しくて人気あるけどなあ。でも確かに女心わかってへんなあ、あかんわ」





渋谷さんは片手で運転しながら開いた手で私の頭を優しくまた撫でた





渋「だいじょーぶや。俺はマリちゃんよりもお前の方がええ女やと思うで」






「よく言いますよ…。昔はマリちゃんのこと、ええ女や〜とかニヤニヤしながら見てたくせに」





渋谷さんは、「そん時はそん時やろ〜」って笑いながら調子の良いことを言った






渋「あいつのこと、よろしく頼むわ」





「えっ？」






渋「俺の知っとる限り、あいつは俺と同じくらいメンタル弱い方やから。支えてやってな」





そう言って渋谷さんは車を止めて





ふと周りを見たら、見慣れた風景だった

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