村上さんの彼女(紫)

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村「あれは、番組の新しいスタッフの子ぉで。他にもスタッフ何人もいたわ。それこそ、お前の知っとるスタッフもおったで」





優しいキスを何度か繰り返した後、焦るようにそう言う村上さんの顔を両手で覆った






「…わかってるよ」





女の子とご飯に行ったことなんて、今更そんなことどうだっていいんだ





「マネージャーの時も彼女になってからも、信ちゃんと外でご飯行ったことないからなんか、羨ましいなって思ったの」






あの女の子みたいに可愛い格好をして、信ちゃんにくっついてご飯に行きたい。ただ、それだけ。






それがわたしには叶うことのできない願い







村「ほんなら、今度行こうや」






「無理だよ、撮られちゃう」






村「…もっと、自分を優先してええんやで。もっと、わがまま言ってええって。もうマネージャーやないやろ」





仕事にストイックな“村上さん”が大好きだった。





優しい“信ちゃん”が大好きで





どっちも私の大好きな村上信五で。






でも、私のせいで村上信五を大好きな人たちが悲しむのは嫌だ






「私はやっぱり、たくさんの人に愛されてる村上信五が大好きだから…」






「なんか、マネージャーとタレントの時の方が良かったのかもね」






苦笑いをしながら私がそう言うと、信ちゃんは顔を歪めて哀しそうに俯いた

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