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「うわぁぁ!」
「お疲れ様でしたァ!」


テレビの前で可愛くない声を出したのは私。


画面には『ゲームオーバー』と書いてある。


これで、葛葉さんとの勝負は2勝3敗。


いや、葛葉さん強すぎだってぇ!


私が画面に向かって嘆いてると、ソファの上から声がした。


「葛葉、時間大丈夫そう?もうすぐ18時だけど」
「あ、やば…帰るか」
「そっか……。一緒にやるの楽しかったです!」



次は勝ちます、と余裕ぶっこいて言うと葛葉さんは「次も負けねぇよ」と口角を上げる。


私が買ってきたいちごミルクを手に持ちながら靴を履く。


そのまま玄関まで見送り、家には私と叶くんだけが残った。


楽しかった時間はあっという間だなぁ。


そう干渉に浸るため、少し経ってから鍵を閉めた。



かちゃ、と乾いた音が玄関中に響いたのを聞き取り、私はリビングへと戻る。


叶くんは、キッチンでお皿を洗っていた。



「楽しかった?」
「うん!葛葉さんゲーム上手いんだねぇ」



葛葉さんとの話をしてると、叶くんは洗う手を止めた。



「でさぁ」
「A」



短く名前を呼ばれ、顔を上げると、叶くんは少し不機嫌そうな顔をしていた。


そのまま、私を引き寄せて肩口に顔を埋める。


「何、どうしたの?」
「僕より葛葉とするゲームの方が楽しかった?」
「え……ま、まさか、叶くん嫉妬してるの?」



あ、あの叶くんが!!嫉妬!!


子供みたいなところもあるんだなぁと、ちょっと頬を緩ませていると、
むぎゅっと私の頬を掴む。


叶くんが、薄く笑いながら手を離す。



「そうだよ」



え。



一瞬、時が止まったのかと思った。


爆弾発言を落とし、リビングから出ていこうとする叶くんの肩を捕まえる。



叶くんは絶対振り返らない。



叶くんの耳が赤い。



きっと、私も赤い。



こんな叶くんを見るのは久しぶりだ。




「ねぇ、叶くん」

「なんですか」

「こっち見て」

「嫌」

「こっちみてよ」

「絶対イヤ」

飴が甘い→←・



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うさごろう(プロフ) - あいいちさん» 遅くなってしまいすみません💦そう言って頂けて嬉しいです、ありがとうございます! (5月7日 21時) (レス) id: c523199a4f (このIDを非表示/違反報告)
あいいち(プロフ) - もぉぉぉう!!!心臓きゅんきゅんして最高です!!私の好きな雰囲気どストライクでほんと神です!! (2022年8月8日 5時) (レス) @page11 id: f1fad0b475 (このIDを非表示/違反報告)
うさごろう(プロフ) - ねこもどきさん» コメントと応援ありがとうございます✨自分も甘々系好きなので喜んでもらえて嬉しいです、更新頑張ります〜! (2022年5月1日 23時) (レス) id: dbcde430d8 (このIDを非表示/違反報告)
ねこもどき(プロフ) - コメント失礼します!いつも楽しく拝見させてもらってます!私のもうタイプのシチュエーションですごく気に入ってます!これからも更新頑張って下さい応援しております! (2022年5月1日 20時) (レス) id: 683f46d39a (このIDを非表示/違反報告)
うさごろう(プロフ) - ゆきさん» そんな風に言って貰えて凄く嬉しいです!初めての作品なので不安もあったのですが、ゆき様のお言葉のお陰で少し自信が持てました、ありがとうございます😭😭 (2022年5月1日 17時) (レス) id: dbcde430d8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うさごろう | 作成日時:2022年4月29日 12時

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