100万人分の愛を君に ページ13
叶さんsideです
▽
「叶くーん！」
配信を切り、リビングに入った僕を待っていたのは、彼女のAだった。
「どしたの？」
そう声をかければ、Aは真っ直ぐ僕の目を見つめる。
「遅くなっちゃったけど、4周年とメジャーデビューと100万人！おめでとう！」
「僕なんか色々あるね…」
「そうだよ、てんこもりなんだよ!!」
若干ヤケになっているA。
その様子が可愛らしくて、僕は眉を下げる。
「ありがと、4周年目もよろしくね？」
「もちろん」
僕の問いかけに満開の笑みで返された。
そんなやり取りを続けている時、ふと、Aの目線が下がった。
Aの目線は多分、テレビの横に置いてある棚を捉えていた。
……あそこになんかあんのかな。
Aが視線をあげたところで、ようやく目が合う。
「あのね、この日のためにプレゼント用意したんだけどなんだと思う？」
「おぉ、なんだろ」
「当てれたら叶くんの勝ちでいいよ？」
Aはどこか自慢げに笑う。
その顔には、「絶対びっくりするよ」と書いてあった。
余裕そうだなぁ。
「んー、ヒントちょうだいよ」
「ヒント？んー、叶くんの今欲しいものかなぁ」
僕の欲しいもの、ねぇ。
「うーん、あ、A」
「へ」
まぬけな声がAの口から零れる。
かすかに瞳が揺らいでいた。
「え、あの、真面目に…」
「真面目だよ？」
僕がそう返すとAは言葉にならない悲鳴を残した。
ゆっくりとAとの距離を詰める。
「本気にしちゃった？」
「騙したな!?」
「別に騙してないよ」
「プレゼントあげないから！」
全然怖くない顔で睨んでくるA。
可愛いなぁ。
お陰様で頬が緩みっぱなしだ。
「でも、くれるとは思わなかった。最近、忙しそうだったし」
「まぁね、ほら叶え隊の人間だし？」
「さすがだわぁ」
ふふんと不敵に、あざとく笑う。
釣られて僕も小さく笑い、Aの手を取る。
「じゃぁ、今度のプレゼントはAをください」
「あげないから」
「そういう意味じゃないんだけどなぁ」
今は、そういう意味じゃなくていい。
いつか、君の真っ白なドレス姿が見たくて。
100万人の人に応援されて、僕は今ここにいる。
100万人の中の1人が、僕の隣にいてくれる。
100万人分の愛を背負って僕は君を幸せにしてみせるから。
だから、もう少しだけ待ってて。
▽
叶さん4周年、メジャーデビュー、100万人おめでとうございます
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うさごろう(プロフ) - あいいちさん» 遅くなってしまいすみません💦そう言って頂けて嬉しいです、ありがとうございます！ (5月7日 21時) (
レス) id: c523199a4f (このIDを非表示/違反報告)
あいいち(プロフ) - もぉぉぉう！！！心臓きゅんきゅんして最高です！！私の好きな雰囲気どストライクでほんと神です！！ (2022年8月8日 5時) (レス) @page11 id: f1fad0b475 (このIDを非表示/違反報告)
うさごろう(プロフ) - ねこもどきさん» コメントと応援ありがとうございます✨自分も甘々系好きなので喜んでもらえて嬉しいです、更新頑張ります〜！ (2022年5月1日 23時) (レス) id: dbcde430d8 (このIDを非表示/違反報告)
ねこもどき(プロフ) - コメント失礼します！いつも楽しく拝見させてもらってます！私のもうタイプのシチュエーションですごく気に入ってます！これからも更新頑張って下さい応援しております！ (2022年5月1日 20時) (レス) id: 683f46d39a (このIDを非表示/違反報告)
うさごろう(プロフ) - ゆきさん» そんな風に言って貰えて凄く嬉しいです！初めての作品なので不安もあったのですが、ゆき様のお言葉のお陰で少し自信が持てました、ありがとうございます😭😭 (2022年5月1日 17時) (レス) id: dbcde430d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさごろう | 作成日時：2022年4月29日 12時
