学生女子、青春記録【名探偵コナン】 (ページ6)

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私は今、人最大のピンチに陥っている。

「おい！今すぐそのガキをこっちに寄越せぇ！さもないとお前を刺すぞ！」

正気をなくした30代くらいの男が、震える手でこちらにナイフを向けているのだ

男は私の後ろに隠れている少年探偵団を狙っていた。

「な、なんでこんなことになるんだよぉ…」

　 ■■■

日曜日の昼時、私は少年探偵団の子ども達と米花デパートへ買いものに来ていた

「みてみて、Aちゃん！このうさぎさんのぬいぐるみ可愛い！」

「はいはい、歩美に似合うと思うぞー」

本来はいつも一緒にいる阿笠博士が同行する予定だったが、突然の腹痛により私が保護者代わりに呼ばれたのだ。

「(何が楽しくて小学生の子守なんて…)」

「わりぃな、A。あいつらどうしてもお前が良いって聞かねんだよ。」

苦笑いを浮かべる江戸川のとなりには、珍しく灰原もいた。
いつもなら「私はパス」とか言ってこないのに…

「灰原も来てるの、珍しいな」

「…保護者がAだけじゃ不安なんだとよ」

「オイ、私だって不本意でここにいるんだぞ！」

生意気、生意気だ……！一体何なんだコイツらは！
冷たく接しているはずなのに、周りをちょこちょこと走り回りやがって邪魔をする。
好かれてるのは悪い気がしないが、どうも私は子供の相手が苦手らしかった。

「歩美、お腹空いたぁ」

「そうですね！そろそろお昼にしましょうか」

お昼と言うには少し遅い時間だけど、このくらいの時間のほうが店も空いてるだろう…
うな重うな重騒いでいる元太をなだめて、デパートの中にあるカフェに向かおうとした、その時だった。

「！ねぇ、あの人もしかして…」

「俺もみたぞ！万引きってやつだろ！」

物騒な言葉を並べる子どもたちの指が指す方向を見ると、男が不審な動きで周りを見回しながら、少しずつカバンの中に商品を入れているのが見える。

こういうときは、店員に知らせて…

「おい、すぐに店員の人に…」

「こんな時こそ、僕たち少年探偵団の出番ですね！」

「おー！」

あぁ、嫌な予感…