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「どうぞ。」と私と江戸川の前に、よく冷えたバニラアイスを置いた安室は形のいい眉毛を少し悲しそうに下げた。
「Aさん、最近あまり来てくれなくて寂しかったんですよ」
「…学校で忙しいんだよ。それに私は毎日ここに通えるほどのお金なんか持ってないぞ」
私が学校に行っていないのを知っているのは、沖矢と江戸川、工藤と親睦が深い人たちなので勿論安室は知らない。
早くも溶け始めているアイスを一口たべる。やっぱりアイスはバニラがいちばんすきだ
甘くて冷たい、大好きな味につい頬が緩むと痛いくらいの視線が突き刺さる
「……みすぎ」
「ふふ、その顔が見たくてアイスをいつもサービスしてるんです。少しくらい見たって構わないでしょう?」
まるで年の離れた妹か何かを見るような目で自分を見つめる安室は、何故か私を気に入っているように思える言動をすることがある
「安室さんって、ほんとAの事好きだよな」
洗い物をしてくると言った安室がキッチンに向かったと思えば、江戸川がつぶやいた
「ふん、私のことをからかってるだけだろ」
私をからかうときの安室は、なんだか少しだけ、ひどく私が懐いていた従兄弟とおなじ雰囲気を感じてしまって懐かしい気持ちになる
仕方ないような目でこちらを見て、雑な手で頭を撫でてくれた彼と少しだけ似ているのだ
「私なんかに構ってないで、早く恋人でも作ればいいんだよ」
「(Aがいる内は、安室さん恋人作らないだろうな…)」
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課題でリーフレタス育ててるけどレポートめんどくさい - 続き気になりすぎて夜しか寝れません!!!更新待ってます! (2022年6月26日 10時) (レス) @page7 id: 5a52c0f3ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねこ | 作成日時:2022年5月21日 19時