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「ここでいいのかい?」


『うん、今日はありがとう』


「あぁ」




駅前で2人で話していた。




『ねぇ、次はどこに行く?』




いきなり見せた、淋しそうな顔。


今日見ていた彼女はずっとにこにこと笑っていた。


飛ぼうとしていた時だって、笑っていた。



そんな彼女の、淋しそうな顔。




「私も…学生なんだ…毎日は会えないよ」


『うん、分かってる』



夏油は言葉に迷った。


自分は普通の学生とは違う。


任務がある。



疲れる日もあるし、休みだって欲しい。




けれど彼女のそんな顔を見せられると、何故だかどこかへ消えてしまうのではないかと、思わされる。



「…」


『傑くん、大丈夫だよ、私。嫌だったら断って、ちゃんと』




全てを見透かされている気持ちになった。


またその顔。




「…3日後、また●●駅に来てくれるかい?…ゲーム、しようか」


『…うん!』




3日後、それは土曜日だった。


夏油の休暇日。



それを彼は、彼女に捧げたのだ。




またね、と去っていく彼女を呼び止める。





『なに?』


「これ、渡しておかないとと思ってね」





そう言うと、夏油はAの首に手を回す。


そして首元に、金属の感触があった。





『これ…』


「君に似合うと思って買ったんだ」


『お、お金…!』





慌てて財布を取り出そうとする彼女を止める。





「私に、奢らせるんだろう?」



夏油は眉を下げて笑った。



『や、あれは…ほんとに冗談で…』



焦っているところを初めて見て、夏油は笑みがこぼれたのだ。




「2つ目クリア、かな?またね」




そう言うと夏油はAと反対方向に歩き出す。




『あ、ありがとう…!傑くん!』



Aは夏油の背中に向かって言った。


夏油の背中を見送ると、自分の帰るべき電車へと足を進める。




彼女はネックレスに触れるとふわりと微笑んだ。


花の形の、愛らしいネックレス。





そして電車の中、ノートを取り出し、"・買い物する(傑くんの奢り)"と書かれている場所に線を引いた。






『3日後、楽しみだな…』





Aは、電車から外の景色を眺め、そう呟いていた。









お気に入り、登録ありがとうございます!


自己満作品ではありますが、精一杯頑張ります。



ここから面白くなる…はず…!

早く五条たちとも絡ませたいんですけど、まだ時間がかかりそうです…

8→←6


貴女の彼氏or彼女は??

新田新


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設定タグ:呪術廻戦 , 夏油傑 , (五条悟)   
作品ジャンル:恋愛
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結衣(プロフ) - コメントありがとうございます。とっても元気が出ました!更新頑張りますね!! (3月31日 19時) (レス) id: df2d4255b1 (このIDを非表示/違反報告)
えす - 続きおねがいします!!! (3月31日 18時) (レス) @page30 id: 93a8495db4 (このIDを非表示/違反報告)
結衣(プロフ) - 神様さん» お返事が遅れてしまいすみません。そう言っていただけて嬉しいです!頑張ります! (2月2日 16時) (レス) id: df2d4255b1 (このIDを非表示/違反報告)
神様 - 面白かったです!更新がんばってください! (1月21日 18時) (レス) @page24 id: 9fd19e5354 (このIDを非表示/違反報告)
神様 - ありがとうございます(≧▽≦)面白かったです! (1月17日 18時) (レス) @page22 id: 9fd19e5354 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:結衣 | 作成日時:2023年11月28日 19時

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