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7月17日。



『すごいね、海って初めてきた』


「あんまり外出しないんだ?」


『うん』





平日の夕方頃、2人は海沿いまで来ていた。


夕日が海を紅く染める。




夏の蒸し暑さも、幾分か和らいでいた。






今日のAはいつもより薄着で、白い膝下くらいまであるワンピースは、ひらひらと風に揺らされていた。






「寒くないかい?」


『ううん、適温だよ』







ありがと、と笑顔で言うA。


改めて彼女が律儀であることを知った。






しばらく海沿いを散歩していると、いきなりサンダルを脱ぎ出したAは、そのまま海に向かっていく。







『わ、冷たい!』







当たり前のことを言い出し、こちらを見つめてくるAに、微笑みかければ、手招きをされる。




それは、つまり___







「___私も海に入れと?」


『うん!』







生憎だが、今日、夏油は長ズボンを履いている。


海に足を踏み入れるだけで、裾が濡れてしまうことが安易に想像できた。




だが、裾くらいならいいか、と、夏油はAに近寄った。


同じように靴を脱いで、海に入る。






散々彼女の無茶ぶりに付き合わされた夏油だ。



裾が濡れることくらいどうってことはない。






が、次の瞬間、そんな夏油の考えは見事に崩された。





バシャリ。




水を手で掬ってかけられた。





「……」


『んっ…ふふっ…あはっ!!』






唖然としている夏油を見て、隣で腹を抱えて笑っているA。



裾くらい別にいいと思っていた夏油だが、上の服にまで思いっきりかけられることは想定していなかったため、数秒固まる。





『傑くん…?』


「……」






怒っちゃった…?夏油のすぐそばまで寄ってきたA。



すると次の瞬間、Aは顔にバシャリと海水をかけられた。






『うっ…しょっぱい……』






初めて海水を飲んだときの感想はやはりみんなこれだろう。






『というか、顔はひどいじゃん!』


「先にやってきたのはそっちだろう?」


『そうだけど…!』





悔しかったのか、今度は遠慮なく夏油に向かって水をかける。






「…まさかこの歳で水遊びをすることになるとは思わなかったよ」



『ふふっ、私もだよ』







そんな2人の攻防戦は、しばらく続いた。





いつの間にか段々と辺りが暗くなり始め、人通りも減っていっていた。

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貴女の彼氏or彼女は??

新田新


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設定タグ:呪術廻戦 , 夏油傑 , (五条悟)   
作品ジャンル:恋愛
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結衣(プロフ) - コメントありがとうございます。とっても元気が出ました!更新頑張りますね!! (3月31日 19時) (レス) id: df2d4255b1 (このIDを非表示/違反報告)
えす - 続きおねがいします!!! (3月31日 18時) (レス) @page30 id: 93a8495db4 (このIDを非表示/違反報告)
結衣(プロフ) - 神様さん» お返事が遅れてしまいすみません。そう言っていただけて嬉しいです!頑張ります! (2月2日 16時) (レス) id: df2d4255b1 (このIDを非表示/違反報告)
神様 - 面白かったです!更新がんばってください! (1月21日 18時) (レス) @page24 id: 9fd19e5354 (このIDを非表示/違反報告)
神様 - ありがとうございます(≧▽≦)面白かったです! (1月17日 18時) (レス) @page22 id: 9fd19e5354 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:結衣 | 作成日時:2023年11月28日 19時

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