検索窓
今日:52 hit、昨日:48 hit、合計:8,683 hit

21 ページ21

電話を掛けてみるも、もちろん応答は無い。




そのままトイレの方まで走っていく。






が、そこにAの姿はない。




変わりに、微量ではあるが、残穢が残っていた。








まずい。





"見える側だけど、扱えない側"



彼女と初めて会ったときのことを思い出す。





夏油はただ残穢を追って走る。





彼女にもしもの出来事があったらどうする?


硝子に治してもらう?




それ間に合わなかったら___?








考えるな、と言い聞かせ、足を動かすことに集中する。






生憎、トイレ側の通りは、人通りが少ないことに加え、薄暗い。



さらに、近くには確か、廃ビルがいくつかあったはずだ。




もちろん残穢はそちらに向かって続いている。







夏油はようやく残穢の続くビルに到着した。








廃病院だ。








等級はそれなりに高いと思われる。



だが、1級呪術師である夏油ならば、祓えるほどの強さだろう。






まさかこんな呪いを放っていたとは、と少し驚きつつ、中へ進む。






大丈夫、大丈夫なはずだ。






そう思いながら、1歩ずつ足を進める。






だが、虚しくも、そんな夏油の考えは消え去った。





床に血痕があった。


それも新しい。



つまり、Aの___。






なんとか平常心を保ち、速足で進む。





そして、続く血痕と、辿っていくと建物の最奥にある手術室へと辿り着いた。






バン、力強くドアを開けると、手術台に寝かされているAと、カチャリカチャリと、金属音を立てて、呪力の籠った手術器具を手に取っている呪霊。




そのさらに後ろには、何人もの一般人が、解剖され、無惨な姿で積み上げられている。







『…す、ぐ…るく……』


「な"に"ィィィィ!!し、し、し、て、るるる、の"ぉぉ」






気色の悪い声が響き、怒り狂う呪霊。






カタコトではあるが、話せることからそれなりに等級の高い呪霊だ。


しかもここは廃病院。




強力な呪いがいても、なにも不自然では無い。







だが、怒っていたのは、呪霊だけでは無い。



夏油もだ。





目の前には、既に1本、メスがAの腹に刺されていた。


それを見た夏油はもう我慢ができなかった。







次の瞬間夏油は大量の巨大なメスに囲まれる。






『にげ、て……!!』






だが、夏油は1級呪術師。



そんな簡単な攻撃は、彼には通用しない。

22→←20


貴女の彼氏or彼女は??

新田新


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (31 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
88人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 夏油傑 , (五条悟)   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

結衣(プロフ) - コメントありがとうございます。とっても元気が出ました!更新頑張りますね!! (3月31日 19時) (レス) id: df2d4255b1 (このIDを非表示/違反報告)
えす - 続きおねがいします!!! (3月31日 18時) (レス) @page30 id: 93a8495db4 (このIDを非表示/違反報告)
結衣(プロフ) - 神様さん» お返事が遅れてしまいすみません。そう言っていただけて嬉しいです!頑張ります! (2月2日 16時) (レス) id: df2d4255b1 (このIDを非表示/違反報告)
神様 - 面白かったです!更新がんばってください! (1月21日 18時) (レス) @page24 id: 9fd19e5354 (このIDを非表示/違反報告)
神様 - ありがとうございます(≧▽≦)面白かったです! (1月17日 18時) (レス) @page22 id: 9fd19e5354 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:結衣 | 作成日時:2023年11月28日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。