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「…嫌だけど?」
『うん!じゃあ、名付けて、"死ぬまでにしたい100のこと!"とかどうかな?』
「いや、聞いてる?やらないよ?」
フル無視で話を進める少女にもう一度言う。
が、それでも少女は諦めなかった。
『じゃあ、50でもいいから!ね!』
✱
そんな調子で、少女に押され、結局付き合わされることとなった。
夏油は内心、めんどくさ、なんて思っている。
『はい、できたよ』
そう言いながら、少女に貸していた自分の携帯が返ってきた。
見ると、連絡先に先程までは無かった名前があった。
「A…A…?」
『そう、AA。Aって呼んで』
結局、少女は、そのまま帰って行った。
帰る際に、"明日、カフェ集合ね!場所はまた送る!"なんて言っていたが、夏油は聞かなかったことにしておいた。
まぁ、夏油のことなのだから、行くのだろうけど。
✱
次の日、指定されたカフェに行くと、既にAは座っていた。
やはり、明るいところで見ると印象が異なるが、Aの綺麗さが一層はっきりと見えた。
「…お待たせ」
『お、来てくれたんだ、傑くん』
さっそくだけど、と言いながら、夏油に向かって1冊のノートを差し出した。
『私なりに考えたの、どうかな?』
タイトルはやはり、昨日言っていたとおり、"君としたい50のこと"だった。
恋愛ドラマじゃあるまいし…と思ったが、口には出さなかった。
中身を見ると、既に20個ほど書かれていた。
・飛ぶこと
・お酒飲んでみる
・タバコ吸う
・心霊スポット行く
『既に、1個目はクリアだよ、あとのやつをどんどんクリアしていこうね!』
ニコニコ、と元気に言う彼女にため息を零した。
「これじゃ、君、ただの不良だよ」
『…いいじゃん!やってみたいの!』
前でむくれている彼女を横目に、他のものも見た。
案外可愛らしいものもあった。
・買い物する(傑くんの奢り)
・ゲームする
・ケーキ食べ放題に行く
・海でデート??
「君、案外図々しいね」
『ふふっ、さすがにそれは冗談だよ』
Aは頬杖つきながら、夏油を眺める。
「じゃあ今から行こうか。買い物」
『お、いいねーいこいこ!』
あの日、彼女を助けたのは私だ。
だからこれは、私の責任。
さっさと終わらせて、彼女との関係を切ろう。
夏油はそんなことを考えながら、Aと店を出た。
貴女の彼氏or彼女は??
新田新
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結衣(プロフ) - コメントありがとうございます。とっても元気が出ました!更新頑張りますね!! (3月31日 19時) (レス) id: df2d4255b1 (このIDを非表示/違反報告)
えす - 続きおねがいします!!! (3月31日 18時) (レス) @page30 id: 93a8495db4 (このIDを非表示/違反報告)
結衣(プロフ) - 神様さん» お返事が遅れてしまいすみません。そう言っていただけて嬉しいです!頑張ります! (2月2日 16時) (レス) id: df2d4255b1 (このIDを非表示/違反報告)
神様 - 面白かったです!更新がんばってください! (1月21日 18時) (レス) @page24 id: 9fd19e5354 (このIDを非表示/違反報告)
神様 - ありがとうございます(≧▽≦)面白かったです! (1月17日 18時) (レス) @page22 id: 9fd19e5354 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:結衣 | 作成日時:2023年11月28日 19時