153話 ページ22
あなたside
｢なんで…？｣
マジックなんかじゃないかと思って、慌てて箱を逆さにしたり、シールを剥がしてみたり、のぞき込んでみたり色々したけど、
マサイくんに笑われるばかりで、マジックじゃないんだと気づいた。
＿＿＿＿マサイ｢あげる｣
マサイくんは顔をほんのり赤くしてマフラーに半分顔を埋めながら、私の手を包み込んで言う。
…あらかじめ買っておいてくれたの？
凄く照れていて可愛いマサイくんにそう聞きたいけれど、聞いてはいけないような気がして、｢ありがとう｣と小さく言った。
嬉しい。嬉しすぎる！
心のうちでそう叫ぶと、それが聞こえたかのようにマサイくんは少しだけ笑った。
その笑顔を見たらやっぱり我慢出来なくて、聞きたくなっちゃう。
｢これいつ買ったの？｣
マサイ｢…いつだっけなぁ｣
マサイくんはとぼけ、笑いながら、ネックレスを私の手から拾うと、私の後ろに回ってネックレスを付けてくれる。
マサイくんの冷たい手が私の首に当たる度、トクントクンと心臓がうるさくて。
マサイ｢はい、できた｣
マサイくんが私の肩をぽんっとそう言いながら叩いて、鏡の前に立たせてくれれば、
鏡の前でキラキラ輝くネックレス。
パールと星が眩しくて、思わず目を細めてしまう。
＿＿＿＿｢…素敵｣
思わず声を漏らすと、マサイくんは嬉しそうに口をきゅっと結ぶ。
＿＿＿＿マサイ｢…記念日とか祝ったこと無かったし、俺初めてだからそういうの鈍いし、何したらいいのか分からなかったから、
せめてクリスマスは何かプレゼントしたくて。｣
今まで堪えてた幸せや嬉しさが、マサイくんの言葉で溶けるように流れ出す。
いつも一緒にいるだけで胸がはちきれそうなのに、こんな事されたらもう私はどうなっちゃうんだろう。
消えてなくなる？そう聞きたくなるくらいだった。
＿＿＿＿嬉しい
その言葉に尽きる。
＿＿＿＿マサイ｢めっちゃ似合ってる。｣
その言葉が聞こえた途端、私の気持ちを語るかのように店内でクリスマスソングが流れ始めて、うっとりと目を瞑った。
ドキンとうるさい胸。それさえ心地いい。
｢嬉しい｣
マサイ｢良かった｣
｢ずっと付ける｣
マサイ｢…お風呂と寝るときは外してね。危ないから｣
｢分かってる笑｣
マサイくんは｢なら良し笑｣と嬉しそうに笑う。
その時、店員さんが横をふと通って、｢お似合いですね｣と声をかけてくれたので、二人揃って｢ありがとうございます｣とにやけながら言った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 400人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
クレラップ - 149話のモトキの対応w (2018年9月23日 23時) (
レス) id: 246ba15d53 (このIDを非表示/違反報告)
aoringoleaf(プロフ) - モトキ最高すぎるw (2017年5月6日 3時) (レス) id: 9145b6e391 (このIDを非表示/違反報告)
gray22(プロフ) - senaさん» 遅れましたありがとうございます！やまかみさんっていうイメージでした笑 勝手に笑 これからも宜しくお願い致しますね！ (2017年1月14日 9時) (レス) id: 11b868ed81 (このIDを非表示/違反報告)
sena - 続編おめでとうございます!!! お気に入り200人突破おめでとうございます!!! これからも、gray22様のペースで頑張ってください(*´`*) “ やまうえ ”だと思ってました..(笑) (2017年1月9日 16時) (レス) id: 337685e465 (このIDを非表示/違反報告)
gray22 - ぬこまろ。@柊樹。さん» ありがとうございます！待ってますよ(^^♪ (2017年1月7日 9時) (レス) id: 11b868ed81 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：gray22
| 作成日時：2016年12月14日 23時
