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第28話 ページ30

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勝者、朝霧 羌



勝ったのは羌、そして負けた獪岳はとても悔しそうに俯き、これでもかと言うほどギチギチと木刀を握りしめていた



「チッ!!...俺はあんたを兄とは思わない。さっきの賭けはあんたが勝手にやったことだ

俺は了承していない」



それに、と獪岳は続ける



「それに、あんたみたいな女男、兄弟子としてなんか絶対に認めない」



それだけ吐き捨てるように言って獪岳は家に戻って行った



残された羌は1人、背を向け去っていく獪岳の背中を見つめながら放心していた



まさかあんなに拒絶されるとは思わなかったらしい。善逸が団子を拒否されて以来の心の傷にジメジメと落ち込む柱がいたとかいなかったとか




一頻り落ち込み、人の心は難しいと結論づけた後羌も同じく家に戻る



丁度夕餉が出来たようで、頂きますと一言言ってもそもそとご飯を食べ始める



いつもなら一瞬で食べ終わり、お代わりをする羌がお代わりを1度もせず箸を置いた



その光景をみた桑島慈悟郎、目をこれ程かというぐらい開けて驚いた。あまりの驚き様に声が出ず、息を吸ってみたら食べかけのご飯が気管支に入り、噎せた



「ゲホッゴホッ!!....きょ、羌、お前どうしたんじゃ?!」

「なんのことでしょうか?では、私は部屋に戻ります。

あ、善逸。ご飯美味しかった」



そう言って羌は部屋に戻ってしまった。



ご飯を食べる時、いや、帰ってきてから羌さんからはずっと悲しい音が聞こえた。そういえば今日は獪岳と修行だっただろうか



もしかして獪岳が何か羌さんに言ったのか、そう思い獪岳の方を見やるが本人は呑気に味噌汁を啜っている



「獪岳...お前なんかしたの?」

「あ"?...黙れカス」

「カッチーン!!!人が優しく聞いたらなんなの?!そのカスってのやめてくれる??」

「は?カスにカスっつって何が悪い」

「はあーん??カスって言う方がカスなんですぅーー」



そうギャーギャーと騒ぎ立てる弟子達を横目に、本当に羌はどうしたのかと心配になる慈悟郎



一方部屋に戻った羌は布団を敷き、いつもより早く眠りについた

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戦力外(プロフ) - 甘音 舞影さん» ご指摘ありがとうございます! (2020年2月28日 14時) (レス) id: dcb72e1adc (このIDを非表示/違反報告)
甘音 舞影(プロフ) - プロローグの金臭い血の匂いは鉄ではないですか?いきなりすみません (2020年2月27日 22時) (レス) id: 299a382383 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:戦力外 | 作成日時:2019年8月13日 0時

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