第20話 ページ22
今日から私も指導者として彼らの修行に参加する。最初はやはり彼らの実力を知りたいので互いに打ち込みをしてもらう事にした
「それでは始め!」
その声を合図に獪岳君と我妻君の打ち込みが始まる
二人とも筋はいいな、というのが今見た感じの感想だ
が、やはり課題点は多い。例えば我妻君は足が速いようだが、土台がまだなっていない。要は足腰がまだしっかりしていないところがあるため、技が安定していない
獪岳君はその点に関してはまずまずと言ったところだろう
足腰がしっかりしてる分力も入りやすいし、何より次の技のための足取りに迷いがないことはいい事だ
しかし、技が乱雑過ぎる。あれでは呼吸に体力を余分に持っていかれ、体力の限界が早くなる
ふむ...あとはあれだな
カンカンッ!カカンッ!!ガッ!!
ズザァ...
「はぁ、はあ」
「フーッ、フーッ...チッ」
「((ビクッ」
「弱すぎなんだよ、カス」
「...ごめん」
2人の仲があまり宜しくないという事かな
二人ともこれが自分の実力を知るためと知ってもらう為にやってるって理解していないようだ
片方は自分の苛立ちの発散を相手にしているに過ぎず、片方はその相手のご機嫌取り
彼らは何に視点を置いているのかは私にはわからない。しかし、この関係性は後でから問題になるのではと私の勘が言っている
師範からの手紙にはこう書いてあった
『羌よ、元気にしているか?
食欲旺盛でいつも食い意地しか張らないお前の事だ、腹が減って何処かで倒れているかもしれないと思うと、鎹鴉が不憫で仕方がない
かくいうワシは、前に話したお前の弟弟子達の育成に力を入れておるのだが
少し気になることがあっての、まあ見た方が早い。近々こちらに来て弟弟子達の面倒を見てはくれないか
御館様には既に伝えてある。準備が出来次第手紙で連絡してくれ』
というものだった。腹を空かせて倒れたことを見透かされていたのはとても驚いたが、今重要なのはそこではない
"少し気になること"それが一体なんのことなのか、もしかして今目の前で繰り広げられている軽いいじめのようなものの事か...
よし、師範が帰って来次第聞いてみるとしよう。
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戦力外(プロフ) - 甘音 舞影さん» ご指摘ありがとうございます! (2020年2月28日 14時) (レス) id: dcb72e1adc (このIDを非表示/違反報告)
甘音 舞影(プロフ) - プロローグの金臭い血の匂いは鉄ではないですか?いきなりすみません (2020年2月27日 22時) (レス) id: 299a382383 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:戦力外 | 作成日時:2019年8月13日 0時