第19話 ページ21
部屋に案内されると、すぐに夕食だそうで一息つく暇もなく広間に案内された
広間に行くと師範ともう1人知らない少年がいた
どうせこれから自己紹介が始まるんだろうと思い、自分からは聞かずに黙って指定された席に座る
「皆集まったな。気になっているだろうが、
この方は現暗柱、朝霧 羌殿だ」
「ご紹介に預かりました。
私は暗柱、朝霧 羌。
桑島殿の弟子であり、君たちの兄弟子と言うことになる。よろしく」
無けなしの表情筋をかき集めて笑ってみようと試みるが無理だったようだ。残念
彼らを見てみればやはり驚いていた。今まで聞いたことがなかったのだろう。まあそれが当然の反応かと思う
「えっと...俺は我妻善逸です」
「俺は獪岳と申します」
我妻君に獪岳君、うんうん可愛い弟弟子達だと心の中で頷く
「それでじゃ、本題に入るぞ
まずこやつ、羌にはこれからここでお前達の師範として指導にあたらせる
期間はこやつの怪我の治療期間と回復期間、それと通常任務を含め合計1年、お前達の強化に羌を導入し修行を行う
何か質問のある者は挙手」
私がここに来た理由はそういうことだった。手紙で知らされた時は驚いたが、御館様にも頼まれたのでは仕方ない
『うん、いいよ。任務に復帰出来るようになったらそこ一帯の範囲を君の管轄下にしよう』
そう言って了承して下さったので今に至るという訳なのだが
すると目の前の獪岳君がすっと手を挙げた
「なんじゃ?」
「暗柱とのことでしたが、雷の呼吸との関係性が全くわからないのですが」
獪岳君ははっきりと意見を述べることはいい事だ。しかし、その目にはそれとは全く関係の無い感情が渦巻いているように見える
「...暗の呼吸は雷の呼吸の派生でね。私がここを出てから編み出した呼吸なんだ」
「そこで雷の呼吸を修得済みの羌にお前達の指導をしてもらおうと思っての」
髭を撫でながらそう言う師範だが、当の獪岳君は納得いかない様子で未だにこちらを睨んでいる
「まあまず、食べませんか?折角のご飯が冷めてしまいすよ」
「うむ、それではいただくとしよう」
そうしてご飯を食べ終わり部屋に戻るまで獪岳君の視線は私に突き刺さっていた
「はぁ、明日から大変だな」
柄にも無くそう呟いて私は眠りについた
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戦力外(プロフ) - 甘音 舞影さん» ご指摘ありがとうございます! (2020年2月28日 14時) (レス) id: dcb72e1adc (このIDを非表示/違反報告)
甘音 舞影(プロフ) - プロローグの金臭い血の匂いは鉄ではないですか?いきなりすみません (2020年2月27日 22時) (レス) id: 299a382383 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:戦力外 | 作成日時:2019年8月13日 0時