第15話 ページ17
「ああ...羌、なんということを...」
「ヒューッ、ヒューッ、ヒューッ」
呼吸を整えながら私は婆に訪ねる
「婆、その鬼はどこに行った」
「羌、お前まさk((ザシュッ」
婆に鬼がどこに行ったか聞こうとした瞬間、目の前の婆の顔がズレた
否、切れたのである。即死だった
「ああ、お前か探す手間が省けた」
「ん?なんだ私を探していたのか」
婆を斬ったのは菀村の代表者、廉。鬼になった朝霧一族だ
「おいおい長達も殺したのか、こいつら美味くなさそうなんだけどなぁ...あ、でも
張のやつは美味かったぞ?それこそ胸焼けしそうなくらいにな」
「鬼というのは人間が主食か。なるほど」
私はそう言ったのを最後にそこからの記憶はない。
気が付けば、鬼の再生が追いつかないほど切り刻み、バラバラになった部分を代表者達の剣で串刺しにしていた
頭を潰されても死なないらしく、数時間苦しんでいたが朝日が昇ると共に塵になって消えた
我に戻ると張姉の死という現実が襲ってきてとても悲しくなった
張姉に寄り、抱き締めると声が聞こえた
その声の発生源は張姉からだった
とっくに絶命していてもおかしくは無い出血量だったのに
「...き.....が.....よ」
「!!張姉!張姉!なに?聞こえない...!」
「きょ、う....あんた、は生き延びて....し、あわ、せに...なりな、
ねえ、ちゃん...は、きょ、うのみぶが、だいすき、よ....」
「張姉..?張姉!張姉!!!」
私は泣いた。生まれてこの方、暗殺一族の1人として育てられてきた外の世界で言う「人殺し」「暗殺者」は人の死を感じて泣くことはなかった。
それでも、唯一の家族とも言える姉の死を感じて私は泣いた。今思えばそれこそ年相応の反応と言うのだろうが
張、享年15歳。朝霧一族の中でも飛び抜けて才能があった期待の朝霧だった
「君が、朝霧 羌かい?」
突然背後に現れた男に私は驚き剣を構えようとするがいかせん身体が鉛のように重く剣さえ持ち上がらない
「...だったらなんだ」
「鬼殺隊に入らないかい?」
それが私と御館様、いや私と鬼殺隊との出会いだった
57人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
戦力外(プロフ) - 甘音 舞影さん» ご指摘ありがとうございます! (2020年2月28日 14時) (レス) id: dcb72e1adc (このIDを非表示/違反報告)
甘音 舞影(プロフ) - プロローグの金臭い血の匂いは鉄ではないですか?いきなりすみません (2020年2月27日 22時) (レス) id: 299a382383 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:戦力外 | 作成日時:2019年8月13日 0時