第5話 ページ7
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何故、何故って理由は1つしかないだろう
「何故って私は今罰でここに入れられているからです
先輩がここにいることが知られたらあなたも罰を食らってしまいます」
そう当然のことを言ったが先輩は真っ直ぐ私の目を見てこう聞いてきた
「...それがなんの罰だかわかっているのか？」
「？私が先輩に粗相を働いたからです」
「違う」
何が違うと言うんだろう。私には全く理解出来なかった
先輩が私の生意気な言葉遣い、態度を悪いと思ったからここに入れたのでは無いのか
「...いいかい、君は最初あの先輩になんと言われた？」
「...『訓練をやるのはいい事だが、休み休みやれ』と」
「何故、先輩はそう言ったと思う？」
「...わかりません」
「君を心配しての事だよ」
正直意味がわからない。何故先輩が私の心配をする必要があるのだろうか
「...必要性を感じません」
「あのなぁ...」
目の前のミツヒデ、さんは少しため息をつくとこう言った
「必要性どうこうじゃなくて、同じ騎士団の仲間として君の事を心配してたんだよ」
「仲間...」
「そう、仲間。君が何を目指してここにいるのかはわからないが、ここにいる限り君は、いや、アル・ルーズベルトは俺達の仲間だ」
仲間、あまりピンと来ないが...少しだけ嬉しかった
「だから、1人で突っ走ってるやつを見たら誰でも心配になる。それもろくに休憩も取らず、オーバーワークを自覚してないなら尚更」
オーバーワーク...だったのか。じゃあ、ここに入れられたのはそれを自覚し、反省させるためのもの
「なるほど、理解しました」
「！よし、それじゃあまずはパンを食え」
「?!い、いえ、私は罰を受けている身ですので...」
ぐぅーーー
先程よりも腹の虫が大きく鳴いた
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作者名：戦力外 | 作成日時：2019年12月8日 20時
