第1話 ページ3
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私の名前はアル・ルーズベルト。クラリネス王国の平凡な家柄の娘として生まれた
兄弟は居らず、私は両親のたった1人の娘だった
物心がつく頃には母は流行病で死んでいて、その頃から既に格闘の訓練を積んでいた。師範は父、朝から晩までひたすら布1枚を巻いた丸太を蹴り続けていた
父は厳しい人だった。疲れて足が上がらなくなっても休むことは許されず、
どんなに辛くても、どんなに足が腫れようとも蹴り続けた。父に叱られないよう
ある時私はある兵士から騎士団へ入らないかと誘われ二つ返事で入隊することを決意した
叱られ反対されることを覚悟の上で父にその事を話すと驚いた事に父はすんなり承諾した
しかし、驚いたのはその後だった
私の両肩を掴み、あの厳しい父が泣きながら私にこう言った
「...すまなかった、すまなかったアル...
今更許してくれとは言わない...」
言葉が出なかった
娘にひたすら謝る父を見て、今までの厳しかった父を思い出して私の頭の中は酷く混乱していたのを今でも覚えてる
「だから、アル...約束してくれ________」
ああ、何て言ってたんだっけか
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作者名:戦力外 | 作成日時:2019年12月8日 20時