第18話 ページ20
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オビの相手ルシールという選手はどう見ても女の人であり、それを含めてもオビとの体格差は歴然
下手したら私より背が低い。それに決勝まで登ってきたというのが嘘に思えるほどスラッとしている
あと、金髪の綺麗な人だった。なんというか、話したことは無いけれど、ああいう人をクールビューティというんだろう
『始め!!』
審判の声が響くと同時に攻撃を仕掛けたのはルシールさんだった
右足を軸に身体を思い切り捻って出た鋭い蹴りは食らったら骨が折れるんじゃないかと想像出来るほどのもので...
最初にオビの足を狙ったようだったが、オビは持ち前の身軽さで躱す
そしてオビは間発入れずに拳でルシールさんの鳩尾を狙うが、手首を捕まれ背負い投げで投げ飛ばされてしまった
私はあまり武術のことは知らないが目の前で繰り広げられる攻防が凄いことは何となくわかる
だって、攻撃を防いだり、入れたりした時の音がえげつないからだ
「お、音が...凄い」
「おお...」
「これほんとどっちだ...?」
「私はアルに賭ける」
「え!じゃあ俺もアルに...」
「...誰かオビには入れないのか」
「「...」」
オビに誰も入れず、賭けが成立してないのを見て少し苦笑し、再び試合に視線を戻す
「うん?段々オビが劣勢になってきている様な...」
「え、あ、本当だ」
「...((ゴクリ」
試合開始から数分後、ようやく決着が着いた
『そこまで!勝者 ルシール選手!!』
審判がそういうのと同時に観客席から大きな拍手が鳴り響く
それと同時に下へ降りてオビを迎えに行く一行
オビ、凹んでないといいな
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作者名:戦力外 | 作成日時:2019年12月8日 20時