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第11話 ページ13

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何やら揉めているようだがそこに貴族の方がゼン様を呼び止めた



「ゼン殿下!」

「これはミカゼ殿」


ミカゼという貴族の方が来てから何かあったらしい。会話を盗み聞きしているとミツヒデさんがいい様にあしらわれていた



1人になったゼン様は何処かに駆けて行かれた。が、私もイザナ様の命令通り最初に目撃したゼン様を尾行しなくてはならなくなったのでそのまま気配を消してゼン様の後を追う



着いたのは人気のない場所、途中兵から拝借した王城の地図によるとここは城の西側の隅らしい



「(王城とはいえここならば兵も見回りに来ないだろうな)」



そう思っていると視界にゼン様ともう1人


見るからに平民の出の少年がゼン様と楽しそうに話しているのが目に入った



どうやら殿下の"友達"のようだ...



危害を加える様子もないので暫く観察しておこう



数時間後___



やっとミツヒデさんがここまで来たらしくすぐそこでゼン様を探している声が聞こえる



かく言う私は殿下と殿下のご友人、ミツヒデさんにバレないよう身を隠し、頭の中を整理する



どうやらあの少年の名前は『アトリ』、弓矢番をしているらしく、城に来てまだ3ヶ月



ゼン様とは何故か友好関係を気付いている、と...


うーん...ゼン様を追うべきか、あの少年を追うべきか...


ゼン様はミツヒデさんがいるから良いかと思い、少年の方を追いかける



去り際少年が「そりゃちょっと...頼りないんじゃねえのゼン王子...」と言ったのも少し気になるし



追いかけること数分、彼は本当に弓矢番をしているらしく、着いたのはちゃんと地図上にもあるところだった



白、なのだろうか...とりあえずここの場所を頭に入れて少年を見張る



というか、イザナ様はここまで見越した上で私にあそこで待機せよと仰ったんだろうか



もしそうだとしたら全てをわかった上で何故私に命令したんだろうか



なんとも読めない御方だ...まあいい、後で聞けばわかる話だ。それよりも張り込みか...



「腹減ったな...((ボソッ」



今日は野宿だな

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作者名:戦力外 | 作成日時:2019年12月8日 20時

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