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学ランボーイ ページ10

パチッ


電気のスイッチを入れてみたがつかない

どうやら壊れているみたいだ


「はい、懐中電灯」

「あ、ありがとうございますー」


手渡された懐中電灯の電源を入れるとぱっと明るくなった


これで探索もしやすそうだ

でも昼だし明かりもしっかり入ってくるからそんなに問題なかったけど


廊下を進みながら一つ一つの教室を確認する

まずは職員室だ




にしても今日は明るいなぁ


職員室を調べているとふと感じた

なんか任務なのに明るいって珍しい
いつも暗いのに


ん?なんでいっつも暗いんだ?
ああ、帳をおろしてるからだ


帳だわ


帳、




「夏油先生っ帳は!?」


「ああ、忘れてたよ」

呪文を早口で唱えて帳を張った夏油先生

てへぺろって顔をしているがこれが似合ってしまうのがイケメンというもの


俺はイケメンに弱い


「気をつけてくださいよ」


ほんとはキツく言うはずだったのにーっ!

苛立ちで近くにあった机をガンッと叩くと



「ひっ」



隣の机の下から高めの小さな悲鳴が聞こえてきた


夏油先生と無言で視線を合わせ、机の下を覗く確認をとる

夏油先生は静かに頷いた




そっと覗くとそこにいたのは



学ランを着た中学生らしき少年だった




呪霊じゃなくてよかったと安堵するもなぜ少年がここにいるのかはわからない。

情報を得るため、俺はできるだけ優しい声で話しかけた



「大丈夫だよ。俺たちは君に危害を与えたりしない。むしろ助けに来た。」



そう言うと少年の強張っていた表情が安堵に変わった


「だからまずはどうしてここにいるのか教えてくれないかな」


優しく尋ねると少年はぽつりぽつりと話してくれた


「僕は一週間前に友達と一緒に度胸試しでコックリさんをしにここに来たんだ。始めた時はなにも異変が、なかったんだけど、突然隣の部屋から音が聞こえて驚いて、硬貨から手を離しちゃって、そしたらっ1人の友達がもう1人の友達を見て突然叫んだんだ。
僕もそいつの方を見たらっ、顔が狐みたいになってて、」


彼は話しながら声を震わせていた

これ以上彼に語らせるべきではない
さすがの俺でもわかった

だから聞いた


「そっか、だから君は逃げてここに隠れたの?」


「うん、」

「どうして逃げなかったのかな」


夏油先生が俺が疑問に思っていた事を聞いてくれた



「ずっと、見られてる気がするんだ。それに、廊下から足音も聞こえるし、怖くてっ。見つかったら殺されるんじゃないかって思ってっ、」

前髪のひと→←きつね



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作者名:万年ぼっち | 作成日時:2023年12月25日 21時

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