胡散臭 ページ8
さて、本日は休み。
学校の授業も、任務も。
これがなにを意味するかわかるかい？
簡単だ。天国なんだよ。
そして俺は朝から天使レベルのまつ毛を持つイケメンを至近距離で見た！
つまりいいことがあるのでは！？
というふうに思ってテンションを上げていこう。
いえーい。
いや、だめだ。
どうしても気分が上がらん、
うーんと頭をフル回転させている俺の耳にコンコン、という音が届いた
はっとして顔を上げるとガチャっという音と共に夏油先生が入ってきた。
「････････」
「おはよう、A。朝から突然で申し訳ないけど。任務だよ」
そうだった。夏油先生って意外と変なやつなんだった
まあ、五条先生の同期だからだよな。
仕方ない仕方ない、
「はーい、時間も迫ってるし着替えてねー」
って事は硝子さんも？
あー、あの人も時々適当だもんなぁ。
まぁ、仕方ない仕方ない、
ん？なんか俺、夏油先生に服脱がされてね？
「はい、腕あげてー」
「いや、ふざけんな！？」
夏油先生の手をバシッと払い除けた
そして自分で服を着た。
「はーい！Aくん！よくきれましたー」
夏油先生はパチパチと拍手をして先ほどの自分の行動を揉み消そうとしている。
させてたまるかよ
「夏油先生。さっきのってちょっと法に触れたり･･･」
「さて、今回は私の監視の元の任務だ。気を抜かないよう！さぁ、行こうか。」
俺の声を遮った夏油先生はつらつらと言葉を並べて、今俺にいわゆるお姫様だっこというやつをしている。
いや、なんで？
「え、夏油先生？」
「ん？どうしたんだい？」
その爽やかな、いつもの胡散臭さを一切感じない笑顔に俺の心はとぅんくした。
イケメンは下から見てもイケメンなんだなぁとか考えてたら
「だっ」
任務に向かうための車の後部座席に放り投げられた
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作者名：万年ぼっち | 作成日時：2023年12月25日 21時
