それらしく ページ5
棘をぶん殴り気持ちが少し晴れた俺は握りしめていたビニール袋をみんなに見えるようにおもむろに持ち上げて見せた
表情が明るくなったのがわかる
なにせ、沖縄のお土産だ
俺がビニール袋を開き始めるとゾロゾロと俺の周りに寄ってきた
さて、誰から渡そうかと考えながら袋の中を漁る
考えていた時にふと目に飛び込んできたものがあった
綺麗に包装されている２つの包みだ
それぞれをしっかり印を見ながら間違えないように釘崎と真希に手渡した
「お守り！意味は後で調べてよ。忘れたから」
「ありがとな」
「ありがとうございます」
お礼が言えてマジで偉いな
尊敬する
俺だったら恥ずかしくて言えねぇや
中身を確認しようとしている2人から視線を逸らし、再びビニール袋へ
適当に手で掴んだものを取り出した
２つのTシャツだ
これを棘と恵に投げて渡す
2人とも慌てていたが床に落とすことなくキャッチした
そしてTシャツを開くと、恵はん？って顔、棘は目を輝かせた
そう、俺が渡したTシャツには「
「ツナマヨ！」
「･･･ありがとうございます」
うんうん、喜んでくれて何よりだ
そして俺が次に袋から取り出したのは頑丈に包装された１つの包み
それを夏油先生に渡した
それの中身はちゅら玉である
夏油先生って何かと抱え込みがちだから不安で先の見えない将来を少しでも照らせますようにって感じかな？
「ありがとう。大切にするよ」
ふわりと微笑んだ夏油先生。
相変わらず顔がいい
さて！気を取り直して次いこー！
次に俺が取り出したのはパンダ用のお土産
「ほいっパンダ」
「ん？なんだこれ」
「ご当地も◯け」
「アロハシャツは？」
「なかった。今度俺が作ってみるわ」
「まじかよ！ありがたき幸せぇ」
はいっ！次ー！、は五条先生と虎杖用
すっと袋から取り出したのは
「グラス？」
青と赤の綺麗なグラス
「付き合ったんだって？おめでとっ！」
俺はできるだけ明るく二つのグラスを2人に渡した
「A、ありがと。」
「A先輩！ありがとうございますっ！」
「はーい。お幸せにー」
それっぽく振る舞うことはできただろうか
その不安をかき消すように俺は少し声を張り上げて言った
「ちんすこうも買ってきたからみんなで食べようぜー！」
「「「「「「「「よっしゃー！」」」」」」」」
とりあえず楽しかった
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作者名：万年ぼっち | 作成日時：2023年12月25日 21時
