泥棒猫に負けた俺【男主】 (ページ30)

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どんな勘違いだよページ30

早かった

気がつけばもう姉妹校交流会前日
真希に呪具でぶん殴られてできたあざもすっかり消えている

これまでに多少の問題はあったものの交流会を無事迎えることができそうだ

東堂と真希の妹が来たと聞いた時は驚いたが俺は寝坊したから出会わなかった

俺と東堂は相性が良くないというか俺が一方的に苦手意識を持っている

あの筋肉ゴリラは見るからに脳筋で知的な俺とは絶対に合わない

だから交流会に向けての作戦会議でも俺と東堂は絶対に接敵しないようにしてほしいと伝えた
アイツらも人に対しての気遣いはできるタイプだ
それを踏まえて作戦を考えてくれた
アイツらはなんだかんだ優しいやつなんだよな

そんなことを1人で黙々と考えながら布団に潜る
夢を見ることもなく人間の三代欲求である睡眠をしっかりと満たすことができた

「よっしゃ頑張るか！」

朝の風にあたりながら意気込みを1人叫んだ

おっとここで問題発生だ
今俺は集合場所でみんなが来るのを待っていた
時間通りに大体の奴がきた

だが釘崎が来ない
集合時間になっても
結論から言おう、釘崎は遅れてきた

しかし問題はそこじゃない

「なっなんで皆手ぶらなのー！？」

釘崎の声が爽やかな朝の空に響いた

「オマエこそなんだその荷物は」

パンダの問いに釘崎はポカンとした顔で答える

「何って…これから京都でしょ？」

「「「「「？」」」」」

今俺たちの気持ちは一つに揃ったと思う

釘崎はポツリとつぶやいた

「京都で(・)姉妹校交流会…」

パンダがその間違いを正す

「京都の(・)姉妹校と(・)交流会だ」

東京で、とトドメを刺された釘崎はうそでしょ〜と1人嘆いている

その様子を見て俺たちはこれまでの違和感の理由の答え合わせをした

「どうりで最近会話が噛み合わなかったわけだ」

「ですね」

「まさかそんな勘違いをしてたとは」

「しゃけ」