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電話 ページ26
ちょっと電話してみるか？
いつもスマホを入れているポケットに手を入れた
はずなのに手は服をなぞってそのまま落ちた
違和感を覚えてポケットを探したがポケットはなかった
それもそのはず
俺はまだ部屋着だった
え、誰も教えてくれなかったんだが
恵ちゃんも教えてくれていいんじゃない！？
今までベタベタしすぎて嫌われたか？
いや、そんなはずない！と言いたい！
まあそんなことより早く部屋に戻って着替えるのが先だわ
幸い、時間ならたっぷりとある
勢いよく立ち上がって自室へと駆け出した
倒れてしまった椅子なんて見向きもせずに
学校の階段を駆け下り、廊下を突っ走り、最近見つけた寮への近道を走り抜け、寮の階段を駆け上り、何故か半開きになっている自室の扉の中に飛び込んだ
部屋に入って俺は絶句した
血溜まりがある
まな板やシンクには血が飛び散っているし、包丁には人でも刺したのかと疑われるレベルの血が付着している
洗うのも面倒くさいしどうせ血の匂いがついてしまっているし、だいぶ古いから包丁とまた板は買い換えようか
金は五条家から月かなりの量貰えるしアリだな
なんとなくで買い物プランを立てた後、ささっと制服に着替えてスマホを片手に部屋を出た
教室へ向かっていると教室から話し声が聞こえた
棘と誰か
一体誰だろうか
扉に耳を押し付けて耳を澄ませる
どうやら電話らしい
それに棘も気楽に話してるしこれは教室入っても大丈夫そうだな
「おはよー！」
「しゃけ」
『やったー！嬉しいなぁ』
悲報、俺無視される
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作者名：万年ぼっち | 作成日時：2023年12月25日 21時
