狐の窓 ページ12
確か、行方不明になったのは3人
そして死体も3人
なら、あの少年は？
でもあの少年から呪力を感じない
もしかしたら相当強い呪霊なんじゃ･･･という可能性が頭によぎった
あ、そういえば狐って化けるよな
もしかしたらあの少年がコックリさん？
「Aー？大丈夫かい？」
扉越しに聞こえてくる夏油先生の声
「大丈夫です！でもなかなか酷いことになってるんでその子は入れない方がいいと思います。あともう少し調べることがあるんでもう少し待ってもらっていいですか？」
「そうか。じゃあ待ってるよ」
さて、どうやってアイツの正体を暴くべきか
きっと夏油先生はもう気づいてる
俺がどうやって正体を暴くのか試してるってことかもな
コックリさん
狐の呪霊
狐･･･
あ、狐の窓
この間授業でちょこっと習ったわ
成功するかわからんがやってみるしかないよな
指をその形に組んで窓から外をぼーっと眺めている少年を見た
指の間から見えたのは少年ではなく、悍ましい見た目をした狐の呪霊
うまく行ったことに衝撃を受けて固まっていると、狐と目が合った
血の色の瞳が俺を離さない
とんでもない圧を感じる
身の危険を感じた
だから俺は叫んだ
「夏油先生っ！」
すると夏油先生はやれやれというように狐に掌をむけ、黒い球体に変えた
いやー、うちの担任つぇー
とりあえず面と向かって感謝を伝えるために教室からでた
夏油先生がちょうど呪霊を取り込んだところだった
「ありがとうございます」
「どういたしまして。ところでA、よく狐の窓を覚えてたね。覚えていないと思っていたよ」
「え？俺喧嘩売られてる？」
「･･･売ってないさ。さあ、呪霊も取り込んだし，帰ろうか」
俺の言葉を聞いてないふりで歩き出す夏油先生
少しイラっとしたが許す
何故なら俺がイケメンに弱いから
そのまま車に乗り込み窓から外を眺めていると眠たくなってきた
うとうとしてきて、とうとう視界が黒で染まった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 66人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：万年ぼっち | 作成日時：2023年12月25日 21時
