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33コール 優しい彼 ページ35

*




「どうだ?手前こういうの好きだろ?」


『はい……!すごいです…本当に綺麗です……』




云いながら彼の方を見ると、その蒼い瞳と目が合う


宙を舞う色とりどりの光に照らされて、彼の整った綺麗なお顔はさらに綺麗に見えた


つい、息をのむ




「だろ?」



そう笑う彼は得意そうである

つられてこっちまで笑顔になった




「元気、でたか?」


『はい。そりゃあもう…』




ついさっきまでのもやもやした暗い気持ちはとっくに何処か遠くへ吹っ飛んでいた

代わりに、ふわふわと暖かい感情が胸にある


なんだかくすぐったい気持ちになった




「そりゃあよかったぜ」と笑う彼の笑顔が輝いている





『…でも、何でこんなことを?』



私が聞くと、急に彼は視線を泳がせ、少しはにかんだ




「そ、そりゃあ、手前がこれみたら驚くかなぁって、なんとなく…」


『え……』




…何で彼はこんなに優しいんだろう





急になんだか切なくなった


ふわふわした気持ちが心臓をぎゅうぎゅうと押して、今度は苦しいのだ







…忘れてない。私と彼は、一般人とマフィアだ


この関係だって彼にとっては仕事なのである







___そう、忘れてない。忘れたい。忘れられない。




だって私は……






『あまり…私に優しくしないでください…』





気付けば、自分でも意図せずして、こんな言葉が漏れていた

彼は驚いたように目を見開いた



『そんなだと…私、貴方といるのが、苦しくなります。いつかお別れするのが…悲しくなります』





言葉は、溢れ続けて止まらない


こんなの、はじめての事だった







『私と貴方は住んでる世界が違います。いつかお別れするのは、…わかって、います』





だから。だからお願い。これ以上虚しくさせないで。







『…これ以上、優しく…しないで…』





絞りだしたような、声だった




彼は何か云おうとして、云うのをやめ、俯いた



沈黙があたりを包む

浮かんだ光だけがただ輝いていた








「…手前、さっき俺が何でこんなことしたのか、聞いたよな」





先に口を開いたのは彼だった


彼はただ、自らの浮かべた光を見る




『え……』



「さっき手前に聞かれた時、云えなかった事がある」





彼の横顔を見る

その蒼い瞳が揺らいでいた






「俺、来週任務で暫く帰れないんだよ」





結構でかい任務でな。


_____もしかしたら二度と帰って来れないかもしれねぇ。





彼はそう云った




*

34コール 音信不通→←32コール 光



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水瀬琥雪 - うぅ…好きです!!こう言う恋も素敵だなぁ… (2022年12月21日 22時) (レス) @page46 id: 27e17eb645 (このIDを非表示/違反報告)
もち - 六さん» そうなんですね。ありがとうございます。 (2022年3月1日 19時) (レス) id: 71a9499b2d (このIDを非表示/違反報告)
- もちさん» あ、混乱させてすみません。もう自分が通報したので消えましたが、この葵って人、謝った後「なんて言うとでも思った?wwおばさんww」って返しててあまりに失礼だと思ったので介入しただけです… (2022年2月26日 0時) (レス) id: e32b92c4c5 (このIDを非表示/違反報告)
もち - 六さん» どういう状況すか?よくわからないんですけど。 (2022年2月24日 0時) (レス) id: 5b4b0a933b (このIDを非表示/違反報告)
- 名無しさん» 名無し、お前は間違ってないぞ。評価1000評越えが羨ましいキッズが妬んでアンチコメしたらばっちり言い返されてキレてるだけだからwこういう奴は相手する価値ない。無視しようぜ。 (2022年2月8日 1時) (レス) id: 7b7a62c26c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆう。 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年2月1日 19時

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