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▽イゾウside
とてとて、という感じで歩くA。足の傷を気にする様子はないが、歩き方は無意識に庇っているようだ。その後ろをかなりゆっくりと歩くオレとエース。Aは時折ちらりと後ろを見てオレ達がいるかを確認している。そしてほっとした様な顔をするのだ。
「…置いてく理由ねェのになァ…」
歩きたい、と言ったのはAだ。でも置いていかれるのではと、不安だから時折オレ達の存在を確認する。
「Aもう少し先に墓があるぜ。」
「もうすこし？」
「おう。」
エースが道を教えながら歩いている。確かに目の前にぽつんと墓がある。オレ達にとっちゃもう着いたようなものだが、Aの歩幅ではもう少し、もしくはもうちょっと先、になるのだ。
ぐるり、と辺りを見渡す。
「…随分綺麗な場所じゃねェか。」
海が見渡せて、とても静かな場所。
「まあ、マルコが罪滅ぼしみたいな感じでしてたからなァ。間に合わなかったのは確かだし。」
ガシガシと頭を搔くエースは助けに行ったのが少しばかり遅かったのだ。だからAしか助けられなかった。Aだけが、生き残った。
目の前で家族を失ったAは、姉との約束を守るために泣きもせずに頭を下げたらしい。"ありがとうございました"と、礼を言ったと。
「(いつか…この子は話してくれるかねェ…)」
たまに我慢するように耐える仕草をする。「どうした」と尋ねても首を振って無言で抱きついてくる。その小さな体は震えているのだ。
姉との約束を1人で守っている。
夜はたまに魘されている時もある。
恐らくトラウマになっているのだろう。
話しちまえば、きっと少しは楽になるかもしれねェ。
でも、Aは言わないだろう。
そう思うのは、この子が助けの求め方を、甘え方を知らないからだ。
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名無しさん - 名前のところがユアになってるところが何ヵ所がありました。直してくれると嬉しいです。この作品だいすきなので、応援してます。更新頑張ってください (2018年7月14日 21時) (
レス) id: eefbd9d545 (このIDを非表示/違反報告)
夜涙(プロフ) - 結愛さん» いえいえ、ありがとうございます！伝えなくていいかなって思ったんですが、やっぱり気になってしまって…もし、不快に思われてしまったならごめんなさい。 (2017年7月4日 1時) (レス) id: ed485df4ba (このIDを非表示/違反報告)
結愛(プロフ) - 夜涙さん» すみません！ご指摘有難うございます！直しておきます！ (2017年7月3日 11時) (レス) id: 4ce5084a76 (このIDを非表示/違反報告)
夜涙(プロフ) - 初めまして。あの、所々名前が『ユア』という風に表記されるので、直してもらえるとありがたいです。よろしくお願いします。 (2017年7月3日 2時) (レス) id: ed485df4ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もっくん | 作成日時：2017年5月6日 22時
