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▽イゾウside
「…えーす、あのね。」
「うん？」
「…ねえさまのもちもの、なかった？」
Aはサッチがいなくなってからエースを見上げてそう尋ねた。
「…えー…あー…マルコなら、知ってるかもなァ…」
エースは困ったように笑いながらAに伝えた。"マルコ"という名前にさえAは怯えた。あいつは馬鹿だねェ。
「……。」
「オレが聞いておくぜ。」
「！ありがと。」
ふわり、と笑うAを横目で見つつ、考える。
(年相応に出来ない理由、か…。)
−−−−−−いえ、のもの…たちが……
家の者が、Aに向かって要らないと言った。両親と姉以外の者達が居て、Aに対して要らないと言ったのだ。他に家族が居たのか、その考えはすぐに消えた。家の者たち、という言葉だ。つまりは
(親族…Aの名前…は…安倍A…つまり安倍家の者達ということか。)
ならばやはりAは安倍家の中でもそれなりの位置にいたことになる。Aの両親が良い地位に居たとすれば、亡くなってしまった両親の次はAの姉かA。
(……ま、想像に過ぎないな。)
エースの手と大きさを比べて首を傾げているAは、何を抱えているのか。
「Aちゃん！フルーツジュース！」
持ってきたコップにはやはりストロー付き。
「…ありがと、ございます。」
「良かったなー。飲んでみろ！」
Aをとりあえずエースに任せ、サッチに声を潜めて問う。
「…栄養面か？」
「…あァ。あんま食べないから体の成長が遅いと思うわ。細いというか細すぎる。」
「フルーツではビタミンくらいだろ？」
「まあな。とりあえずまだ朝はヨーグルトとかフルーツ食べて、昼夜は野菜スープとかかなーって考えてる。おやつも出来るだけ野菜入れておきゃそれなりに栄養は採れる、と思う。」
「…魚は？」
「…魚食えるかなぁ〜…」
「和食なら焼き魚とか煮魚だな。」
「焼き魚ならいけるか…」
「オレがほぐせば食えるだろ。」
「夜に魚してみるか…」
「期待しとくよ。」
「うわ。」
オレはサッチの創作和食によく文句つけるからな。すると
「…さっち、これおいしい、です。」
「！ほんとかー！？良かった！もう少し飲むか？」
「はい。」
「ちょっと待ってろな。」
席を離れたサッチを見送り、
「ちゃんと食ったか？」
「うん。ぜんぶ、たべたよ。」
「偉いな。」
嬉しそうにそう言ったAの頭をくしゃり、と撫でた。
(この子が心から笑えるように)
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名無しさん - 名前のところがユアになってるところが何ヵ所がありました。直してくれると嬉しいです。この作品だいすきなので、応援してます。更新頑張ってください (2018年7月14日 21時) (
レス) id: eefbd9d545 (このIDを非表示/違反報告)
夜涙(プロフ) - 結愛さん» いえいえ、ありがとうございます！伝えなくていいかなって思ったんですが、やっぱり気になってしまって…もし、不快に思われてしまったならごめんなさい。 (2017年7月4日 1時) (レス) id: ed485df4ba (このIDを非表示/違反報告)
結愛(プロフ) - 夜涙さん» すみません！ご指摘有難うございます！直しておきます！ (2017年7月3日 11時) (レス) id: 4ce5084a76 (このIDを非表示/違反報告)
夜涙(プロフ) - 初めまして。あの、所々名前が『ユア』という風に表記されるので、直してもらえるとありがたいです。よろしくお願いします。 (2017年7月3日 2時) (レス) id: ed485df4ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もっくん | 作成日時：2017年5月6日 22時
