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イゾウが出て行って、ドアの方を寂しげに見ていたAはオヤジを見上げた。
「………とうさま。」
「グララララ。イゾウはエース連れて戻ってくる。」
「…えーす？」
こてり、と首を傾げたA。
「怖いか？」
「…いいえ。えーすはおひさまみたいな、ひとなのでこわくはないです。」
ふるふる、と首を振ったAに白ひげは少しだけ、悲しそうに
「…そうか。他は怖いか？」
……………………こくり。
Aは白ひげが悲しげなのが分かったので、躊躇いながらも頷いた。
「…ゆっくりでいい。この船にAを傷つける奴はいないからな。」
「……………はい。」
すると
「オヤジ、入るよ…い…」
歯切れが悪く、そして運悪く入ってきたのは
「あ？マルコどうした？」
「…あー…いや出直すよい。」
「グララララ！！！随分嫌われてるじゃねェかマルコ。」
白ひげの指にしがみつくようにしているAが泣きそうに大きな漆黒の瞳を揺らしている。
「……………………とうさま………………」
白ひげが優しく指で頭を撫でて落ち着かせようとするがどうやらマルコの存在自体がダメなようである。
「…………………自業自得だっていうのは分かってるんだがねい…」
マルコはそっとため息をついた。
「グララララ！！子供はなァ敏感なんだ。特にAは賢い。自分が置かれた状況をよく分かってるからエースが助けた時にAは礼を言ったんだ。」
泣きもせずに、感情を押し殺して、姉との約束の"生きる"ために。
「"面倒くさい"」
「！」
「そう思ったんだろう？バカ息子。」
白ひげの手の上で震えるAにオヤジは視線を移して
「グララララ。A、お前は泣いてもいいんだ。お前はまだ子供だ。感情を押し殺す必要はない。」
白ひげが優しく言い聞かせれば、Aは顔を上げて白ひげを見た。その時に大きな漆黒の瞳が大きく揺れてぽろり、と滴が零れ落ちた。
「………ふぇ………」
１度緩んだ涙腺は止まらないのでぽたぽたと落ちる涙。だが声を上げて泣こうとはしない。子供らしくない泣き方をするAに心を痛めつつ白ひげが優しく頭を撫でていると
「Aー！！！」
「おいエースうるせェよ。」
「「あ？」」
入ってきた人たちは声を揃えて固まった。
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名無しさん - 名前のところがユアになってるところが何ヵ所がありました。直してくれると嬉しいです。この作品だいすきなので、応援してます。更新頑張ってください (2018年7月14日 21時) (
レス) id: eefbd9d545 (このIDを非表示/違反報告)
夜涙(プロフ) - 結愛さん» いえいえ、ありがとうございます！伝えなくていいかなって思ったんですが、やっぱり気になってしまって…もし、不快に思われてしまったならごめんなさい。 (2017年7月4日 1時) (レス) id: ed485df4ba (このIDを非表示/違反報告)
結愛(プロフ) - 夜涙さん» すみません！ご指摘有難うございます！直しておきます！ (2017年7月3日 11時) (レス) id: 4ce5084a76 (このIDを非表示/違反報告)
夜涙(プロフ) - 初めまして。あの、所々名前が『ユア』という風に表記されるので、直してもらえるとありがたいです。よろしくお願いします。 (2017年7月3日 2時) (レス) id: ed485df4ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もっくん | 作成日時：2017年5月6日 22時
