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「Aが可愛くて仕方ねぇから俺に世話させて欲しいんだよ。」
イゾウはAに微笑みながらそう言った。イゾウが本心でそう言っているのはAにも分かる。けれど、Aの顔は"困惑"である。
イゾウのAに対して考えていることは大体が当たっていた。
Aは、安倍家の次期当主の"はず"だった。
だから、その為の立ち振る舞いを身につけてきた。
両親のいないAは、物心がつき始めた頃から悟ったのだ。自分が置かれてる立場と、子供だけれど、"子供"では居られないことを。
姉が頑張ってAを守ってきたのを知っているから、見てきているから、甘えるなんて、考えられなかったのだ。そんな事を少しも考えなかった。
「……。」
だからこそ、Aはイゾウの言う事が、白ひげが、エースが、サッチが。Aに構うことがAにとっては初めてに近いことで困惑していたのだ。
−−−−どうして、わたしにかまうの？
そう聞こうとするのをAは何回も躊躇った。姉が居なくなってAの為に色々と動いてくれるイゾウたちがAには嬉しくもあったのだ。"独り"なのだと実感することがあまりなく過ごすことが出来ていたから。
ソレを聞いたら、イゾウたちが離れてしまうのではないか。Aの頭をよぎった考えだった。
だから
「……わからない…」
「A？」
「…どうして…そんなこというのかわかんないよ…」
1人で生きていけるようにと姉が頑張ってくれた。
−−−ごめんね。
謝りながら、たくさんの事を身につけれるようにしてくれた。なのに、目の前の人達はそれをさせてくれない。
「…Aが1人で出来るようになることはスゲェ事だと思うさね。」
イゾウは苦笑しつつ、答えてくれる。
「でもなァ。Aはまだ、3歳だろう？"子供"で居ていいんだよ。」
「…こども…？」
「たった3年で、生きる術を身につけれるだけ、身につけてきたんだろうAは。それは、自分の身を自分で守れるように、姉がしてくれてたんだろう？」
「……うん。」
「それはきっとAのことを守ってくれる奴がいなかったんじゃねぇのかい？姉以外に。」
「！」
パッと顔を上げてイゾウを見たAの顔は驚きである。
「でもな、A。ココはなあAの事を守ってくれる奴がいっぱいいるんだ。」
だからな、と続けるイゾウは酷く優しい声音で、
「甘えていいさねA。」
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麗葉 - 少年陰陽師を私は知らないんですけど、それでもとても面白かったです！続きも楽しみにしてます！ (5月30日 17時) (
レス) @page40 id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
もっくん(プロフ) - 質問以外、コメントを返すことはしないと思いますが、励みにはなっておりますので感想聞かせて頂けると幸いです◎ (2023年4月24日 2時) (レス) id: 55d108408f (このIDを非表示/違反報告)
もっくん(プロフ) - いつのまにか沢山のコメントありがとうございます。何となく、ふと戻って来てきみてこんなにも沢山の人に読んで頂けて嬉しいです。これからも亀よりも遅いし、気ままに更新していこうかなと思っております。 (2023年4月24日 1時) (レス) id: 55d108408f (このIDを非表示/違反報告)
リラン(プロフ) - たまらなく嬉しいコラボ作品です！続き楽しみにしてます！ (2022年12月23日 0時) (レス) @page42 id: f068be0892 (このIDを非表示/違反報告)
こぐま☆にゃんこ(プロフ) - このお話しを見つけてから、一気に無我夢中で読んでしまうほど、面白いお話しです！！読めば読むほど主人公にも、イゾウさんにも、オヤジさんにも、白ひげ海賊団共々幸せになってもらいたいと思いました！これからの続きも楽しみにしております！！ (2022年9月16日 10時) (レス) @page42 id: 1141f035c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もっくん | 作成日時：2017年6月17日 12時
